STAR OCEAN Sanctions of God 〜神の制裁〜







第十五章








最終部





---400年前 エリクール2号星 名無き砂漠 後2時間45分---




「さぁ…我々の反撃の時です…」


ズォオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!


レオンの足がすくむほどの異常な程のエネルギーが地上から溢れ出していた

この世界の紋章だけでなく、この世界の紋章ではないものが複雑に絡み合いながら辺りを覆っている

その源は…


「レザード!!」


レオンが瞳を閉じながら笑みを浮かべ、リヴァルが大きな笑みと共に振り返る

エクスキューショナーも近寄るに近寄れないエネルギーの中央でレザードが誇らしげに微笑していた




「レナ・ランフォードのいる1000年前のエクスペルの現状打破…

そのために私は命を代償に他世界に閉じ込められた”魂”をこの世界へ…

”魂 ”を私の創り出した”希望の剣 ”に封印…

その”希望の剣 ”を過去のエクスペルの座標へ転移させます…」



ある空間に閉じ込めたままの”魂 ”をレザードの命と引き換えにこの世界に呼び寄せる

物理的にはすでにこの世界で存在し得ないため…剣へと封じる…

すでに立てないはずのリヴァルはゆっくりと立ち上がり…意識をレナスへと転換

ざぁ…


「罪滅ぼしだというの…?」


レオンが瞳もほとんど開かない中、複雑な心境で上半身を起き上がらせた

レザードの影がゆっくりと薄くなっていく…


「すでに存在が罪である私は大罪を恐れない

善が悪がこの現状打破を可能とするのなら

それは新たな世界の限りない可能性の出発であり

大いなる絶望の始まりでもある

罪さえも存在しない世界に罪滅ぼしのしようがないでしょう?

罪深き世界の存在を私が望んているから

こうしているまでです」


レナスが拳をギュッと握りしめ、レザードに言い放つ


「今この時、大罪を大罪とせずに新たな道を作るのならば…

私に罪を与える大いなる力を返してもらおうか」


レザードが嘆くレナスに口元をニヤつかせながら笑った


「ククク…そう…その大いなる罪を犯す覚悟を待っていました…!

ならば最後に返しましょう…!レナス・ヴァルキュリア!

この時間の現状打破はその力で容易く潜り抜けられる!」


ズギャァアアアアアアアアンッ!!!


レザードから様々な紋章がレナスへと送られ、吸収されていった


オォォォォォォ…


「リヴァルの体…少し借りるわよ」

蒼きオーラを増すレナスはレオンにそう呟くと

大いなる翼を生やすと共に天空へと舞いあがり、精神意識を研ぎ澄ます


「ふふ…私達の戦いだと思っていたけれど…

皆、見守ってくれていたんじゃない…

…我が名はレナス・ヴァルキュリア!!」


エクスキューショナーが覆う空を一瞬にして光に包み、叫んだ


「死の先を行く者たちよ!!

我と共に生きるは冷厳なる勇者…

いでよ!!!」


レナスが長剣を天へとかざすと同時にレオンやヴァルンティスの周りを幾つもの光が集まる


オォォォォォォ…


レナスの前世界の本来の役目を取り戻し…

死人を新たな罪を持って…一時的に蘇らせ、この戦いに挑む…


「では、ごきげんよう…」


レザードは”大いなる剣 ”と”魂 ”を過去へと転移させ…跡形も無く姿を消した

どこか優しい笑みを残して…


「死人を導く私の大罪…

私にはすでに導く”場所 ”はないけれど…

これが未来へと導くなら…

この命尽きるまで全力を尽くしましょう!!」


地面に降り立つレナス…

その途端大きな声で息を吐く男…

死から一時的に蘇ったその者はこの世界の者ではなく…

「おいおい…今さらこんな奴らじゃ相手になんねぇぜ?」

大剣を振るいながらレナスの背に立ち、大剣を構える

「こらこら…この世界でもその力通用すると思うておるのか?」

何やらレナスとやり取りしながら、後に続くように前世界で共に戦った幾多の精鋭が戦闘の構えに入った

「レザード様々ってやつ?ほんとー…馬鹿よねぇー」

どこか憎たらしくレザードを罵る者

「全てのしがらみから解き放たれた我達の力…とくと味わうがいい」

レナスが気が付く頃には様々な神々が降り立つ

これ以上の魂の冒涜は存在しないだろう…

だとしても、ずっとレナスを見守っていた…

今こうしてここに存在し得る事には変わりない

レナスが先手に立って呟く


「私達はあまりに世界原則が違う…前世界の存在…

歯車がずれた状態、故に記憶を持ったまま彷徨っていた者達の魂は…

この残された時間で…全てこの世界の法則に従おう」


記憶は全て無になり、魂は還る…故に神は神でなくなる

レナスの心の中でリヴァルが悲しみの表情を浮かべ、囁く

『レナス…私は一人で罪を…』

レナスはどこか優しくリヴァルに語りかける

「私はあなたが無と還るまで…罪を共に背負い続けるわ」

レナスは一歩づつ進む…

「さぁ…レナス…行こう!」

愛する者の咎さえ…解き放ち…レナスの表情に一点の迷いはない…


「さぁ…私の仲間達はそろった…

レオン達の仲間も…そろったみたいね」


ざっ

「…?」

レオンの意識が朦朧とする中…レナスの精鋭に安心しながらも、目の前にいる者に視線を移した

「ディアス…?」

鋭さの中に優しさを持つディアスの眼光がレオンをとらえると頷いて見せる

「お前は十分に戦った…今は休め」

レオンはディアスの優しげな笑顔に感極まって大粒の涙を零した

「ぎゃふ!」「ふぎゃ!」

「またお前達を守れるのはこれほど有意義なことはない…」


目線を上げるとギョロ、ウルルンが巨竜の状態で空を仰ぎ、ジーネが空を覆う

「ギョロ!ウルルン…!ジーネまで…ずっと側に…いてくれたんだ…」

体の震えが止まらないレオン、目線を上げる前に10人の賢者にすぐ気が付く

「格好良く去れたままでいたかったんだけどなぁ〜」

「まぁ…微力な力でも今この時必要なら手助けしてやらぁ…」

サディケル、ザフィケル達が戦う気満々で意気込み、構えた


「我々は元々『守護』する者として造られた…

過去の因果は忘れるにしても…

成し得なかった役目を全うできるのなら本望だ…」


ガブリエルがどこか涙声混じりで答え…ルシフェルが瞳を閉じて頷いてみせる

「お姉ちゃん…?ヴァンお兄ちゃん…?」

うつ伏せながらシャルは二つの影を見上げる…

「シャル…よくここまで頑張ったねッ」

レイアがシャルをギュッと抱き寄せると頭を撫でながら瞳を閉じる

「行こう…ヴァンさん…レナスさんが与えてくれた最後の使命…遂げなくちゃ」

ヴァンが拳を大きく叩くとにまにまと笑う

「おう!俺達の神の力のご本人様達出てきちまったから…そんな力は出せねぇだろうけどよ…

全力でやってやるぜ!」

シャルはどこか夢を見るような意識に幸せを感じながら座り込む…

心の中でアーツも囁いてくれた…そんな気がした…

「お前達……側に…いてくれたのだな…」

ヴァルンティスの体が震え、温かい涙をこぼす

辺りを覆う幾多の散っていったバンデーン兵…孤独ではなかったのだ…

三人はそのまま安心感を得て…しばしの眠りにつく…


「さぁ…終わりにしましょう」




















---1000年前 エクスペル 名も無き大地---




「キサマハナンダ!?ドウヤッテココニキタ!」

断罪者が痙攣する体を無理やり動かしながら立ち上がる


「どうやって?この君が作った虚像世界の入り方かな?」

オォォオオオン!!!


クロードが光の剣をかざすと共に周りにいた断罪者は一瞬で消え去った

レナはその光景に唖然としながらクロードを見上げる

「この世界は…現実の世界じゃないの…?他の断罪者は星の人じゃ…?」

クロードが剣を振り下ろすと断罪者を睨みつけた


「確かにさっきまでこの辺りにいた断罪者はエクスペルの人々…

だけどもそれは魂の状態でこの虚像世界に閉じ込めたに過ぎない…

僕は今、苦しむ星の人々に希望を与えて全て元に戻した…

レナ…この世界やルールは君に絶望を与えるためのモノに過ぎない…」


断罪者がクロードに全て見切られた事に苛立ちで身を震わして漆黒の息を吐く

「ホンライナラ イッシュンデ コノホシノモノヲ ホロボセタ トイウノニ…

ワタシモ ツクヅク オユウギガ スキナヨウダ…

ダガ…オワリダ

ワタシノツクリダシタ コノセカイデハ キサマハ ワタシニハ カナワナイ…」

先程の油断を誤算していた断罪者ながらも今この世界を一瞬で暗黒に染め上げる


「グギギギギギギギッ!!オワリダ…!アンコクニ ソマレ!」


一瞬で世界が暗黒に包まれ…レナの意識が暗黒に溶けこもうとした時…

ぐいっ

右手に温もりを感じたかと思うと腕を引っ張られて…クロードに抱きかかえられた


「レナ…大丈夫だから…すぐ…全てを光に変えるよ…」


ズオォォォォオオオオオオオオッ!!!!

レナが瞳を開けた時には真っ白な世界が広がり…何もかもが温かく感じる…

「ナゼ…クッシナイ!!ナゼ アンコクヲ オソレナイ!!」

断罪者の体は既に真っ白な世界に溶け込もうとしていた…

クロードは迷わず答える


「それは…僕の存在自体が”希望 ”であり

暗黒や絶望と相反する存在だからだ」


絶対個体意識で人間が常に希望であり続けられるはずがない…

だが…今のクロードはレザードから託された”希望の剣 ”そのものであり…

絶望を打ち消す”光の勇者 ”となり得ている…

全てが希望の世界に断罪者の存在は打ち消された…


「バカナ…バカナァ……!!!」

ズオォオオオ!!!


「勝ったの…?」

レナの疲れきった表情を見てクロードはレナの額をそっと撫でると

ギュッと抱きしめる…

「あぁ…この世界の危機は回避できた…」

レナの大粒の涙はどこか温かく…クロードの温もりを精一杯感じようと身を寄せた


このままずっと…いたかった…

クロードの温もりをずっと感じながら…

…愛おしい彼の胸で眠りたかった…

「クロード…?」

返答の代わりにクロードの目からの滴が私の頬に当たる

彼の顔を見てはいけない気がした…

私は強く強く抱きしめられ…熱い口づけを何度も交わす…


「ごめんレナ…僕は現実世界では存在できない…

でも僕は君のすぐ側にいる…これだけは忘れないで欲しい…」


募る不安…今まで心の中でどこか否定していた…クロードがいない世界…

でも…ずっと側にいてくれる…それが分かるだけでも…今までとは全然違う…

強い絆で結ばれた…私達は…その時だけの別れを告げたのだった…




---1000年前 エクスペル 名も無き森---


「ここは…?」

レナがむくりと起き上がるとそこは森の一角の草が生い茂る大地の上…

レナは手元に置いてある剣に気付いて手に取った


「そこにいてくれたんだ…ありがとう…クロード…」











---FDプログラム世界 エターナルスフィア・マザーファイル内---



"Answer"



謎の言葉…”光の勇者の名を ”



「「クロード!!」」


ズゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!


プリシスとアシュトンが同時に叫んだ時…

その”剣 ”が眩い光と共に膨大な量の質量を生み出し…

真黒な世界に明かりが戻り始める

エレナが突然の出来事に唖然とするも見たことのある数式プログラムの数々の星の復帰…大きく叫んだ


『その剣は!!この宇宙全てのバックアップです!

今全ての宇宙の再生が確認されました!』


その場にいたプリシスにアシュトンが大喜びでガッツポーズし

フェイト、マリア、ソフィアはあまりの出来事に言葉を無くしている

そしてセフィラの間に”剣 ”からの最後のメッセージが届く…声はどこか高ぶりなレザードの声…

『今このメッセージを耳にしているのなら…世界は最悪の方向へと向かったのでしょう…

ですが、その程度は想定済み…私の集大成…宇宙の歴史、時間、記憶を刻む

”希望の剣 ”を1000年前のエクスペルに送りました

そして何千年と経った今なお…エクスペルの森に存在した”希望の剣 ”は

唯一無二の存在故に…独立した希望の世界を持った…

ですので宇宙が消えて無くなっても存在し得る…

そこに崩壊した際、一度きり…宇宙情報のバックアップを行えるように仕組んでおきました…

さぁ…この宇宙を最高の状態で我が物にしたいのでしょう…?宇宙の星々は揃った…

それらを統括する伝達物質…”希望の剣 ”は既に賢者の石と同等の代価を持つ…

まぁ…あの二人の作った賢者の石などたかが知れていますが…

ククク…後は自らの思うがままに…世界の運命を揺るがしてください…』

もうやる事など決まっていた…

プリシスの前に”希望の剣 ”が浮遊する

セフィラの間で実体化出来る様になったエレナを含め5人の英雄…

『フェイト、マリア、ソフィア準備はいい!?

アシュトン!!いくよ!!』

今こそ…大いなる進化の時…

星々が究極の形でリンクする…

がしっ!


ズォオオオオオオオオオオオオ!!!!

オォオオォオォォオオオオ!!!

再びの0と1の狭間の世界へ…!!











---FDプログラム世界 マザー・プログラム空間---




『私が持つはコネクション…!』

ソフィアがスター・オーシャンの辺りを覆う0と1からFDへ抜け出す空間位置を分析開始

『私が有するはアルティネイション!』

マリアがスター・オーシャンを0と1の狭間でもで揺ぎ無い存在として安定させ

『僕が支配するはディストラクション!!』

フェイトがスター・オーシャンに共通物理法則を適用、意のままに動ける事を可能とした

『私に刻まれし紋章は明日を照らす!!』

プリシスの意気揚々とした気持ちはスター・オーシャンの力を増幅させ

『僕の想いは全てを変える!!』

アシュトンが全てを制御する!

『敵が創造主だろうと…』

ズギャアン!!!

一瞬でスター・オーシャンを覆っていた鎖が断ち切られ…

『私達の運命は私達で掴む…!!』



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!!



スター・オーシャンの存在確立と共に同じ質量を持つ存在が現れる

『螺旋の塔…まだルシファーは抗う僕らを…消すつもりなんだ…』

フェイトの声がアシュトン、プリシスに届いた…

その塔はいわば創造主ルシファーが世界を監視・管理する為の”管理棟 ”

その管理棟を世界が自ら遮断する…

それによって宇宙が完全な孤立世界となる…


『ついにこの螺旋の塔を拒絶したか……

データの分際で…独自の世界を認めてもらいたいだと…?

くだらない…元は1と0の分際で…

今度こそ…私が貴様ら全てを…

デリートする…!!!』

ズズズズズズズズズズッ!!!


管理棟として存在した外見は消え失せ…スター・オーシャンを抹消するための姿へと変化した…

『我が名は救世主…エクス・ルシファー…お前達の制裁を行う』

純白な体色ながらも全エクス・キューショナーを融合させた奇妙な羽を持つ龍…

『僕達は…僕達の正義を貫き通すんだ!!』

アシュトンが強い意志で口にし、プリシスが頷く

何度も苦難に遭遇し、先の見えない冒険にどれほど犠牲を払い…心が折れたことか…

だが、もう倒すべき敵は目の前の創造主ルシファーの化身のみだと分かる…そう信じたい…

もし、目の前の敵が自らの世界を…正義を守るためであらんとしても…

『どこを見ている?』

エクス・ルシファーはすでにスター・オーシャンの背に回り込み、尾を振りかざしていた

ズッガァアンッ!!

振り返らずに片手で叩きつられた尾を受け止め、スターオーシャンは瞳を大きく開ける

『ルシファー…お前に僕達が生きる権利を決める資格などない…』

エクス・ルシファーが薄ら笑うと尾を引いて、背の羽をなびかせて後方に加速をつけた

『くだらない…先ほど戦ったバグと同じことを言うのだなぁ…!

くく…だがお前達の技術は我らを超えているのは確かだと言えよう…

何せ自らの世界のバックアップを可能にするのだからなぁ…

だからこそ…我らにとっては驚異でしかないッ…!!』

ズゴオォンッ!!

加速をつけた状態でスター・オーシャンへと向けられた拳は防御するも反動で吹き飛ぶ

『ぐッ!』

ズギャアアアンッ!!

地面のない空間で下方へと吹っ飛ぶスター・オーシャンは状態を戻す前に

より加速をつけたエクス・ルシファーの特異的な羽が四方八方から襲いかかった

ズギャギャギャギャギャッ!!

『貴様らなど望まれぬ存在なのだよ!!さっさと潔く消えるがいい!!』

凄まじい早さで攻撃を受けながらスター・オーシャンは底のない真っ白な空間に落ちて行く

『そんなの私達が決めることなの!!あんたなんかにぃ…!!

やられてたまるかぁあ!!』

ズドォ!!!

猛攻に耐えながら羽を一本掴み上げるとグッと引き寄せて左拳をエクス・ルシファーの溝内に叩きこむ!

『ぐふ…!!』

怯んだところでそのまま両手でエクス・ルシファーの頭に拳を叩きこもうとした途端…

再びスター・オーシャンが動かなくなった…

『嘘!?また鎖!?』

何重にも重る紋章の刻まれた鎖がスター・オーシャンを拘束すると

高笑いしながらエクス・ルシファーが後方に下がり、手をスター・オーシャンにかざす


ゴゴゴゴゴゴ!!!


手には宇宙を構成していた紋章全てを描く

『クフフフフ…もがこうと無駄だ…

所詮貴様らは私の創り出した紋章でしか物質存在できない…

その鎖は紋章力の全ての力を無へと返す…

さぁ…!制裁の時…消え去るがいいッ!!!』

十賢者から受け継いだ再生紋章は全ての効力を無くし…プリシスは無力となる…

エクス・ルシファーから放たれる宇宙構成紋章…紋章術の最高位に値するその波動は…

スター・オーシャンを飲み込んだ…

ズッゴォォオオオオオオオオ!!!!


『プリシス…アシュトン!その身で受け取って下さい!!”希望の剣 ”を!!』


波動に飲み込まれるスター・オーシャンは右手に等身ほどある”希望の剣 ”を握りしめた

オォオオオオオオオオ!!!

その”希望の剣 ”はプリシス、アシュトンだけでなく、

フェイト、マリア、ソフィアへも勇気、希望を与え、ソフィア、マリアが意識下で叫ぶ

『希望の剣を通した大いなる力…!コネクション!!

FD空間へのゲート開きます!!』

スター・オーシャンの後方にFD空間へと繋がるゲートが展開

『希望の剣を通して大いなる力へ!…アルティネイション…力を改変…!!』

力を無力化していた鎖を反作用させ、全ての力を有とする事を可能とした

ギャシャンッ!!

鎖から逃れ右手を差し出すスター・オーシャンは今にも飲み込まれそうな圧倒的な波動に触れ…

マリアが再びアルティネイションを作用させる

『受け取りなさい!波動全てをスター・オーシャンの力へ…!』

マリアのアルティネイションの作用でその物理情報を書き換えて完全な宇宙法則を取り込む…

故に…無敵…!

『物質そのものを改変だと…!?馬鹿げている馬鹿げているぞ!!』

エクス・ルシファーが波動を吸収された事に焦りを覚えた時には遅かった

『ディストラクション…さぁ…これで僕の役目は終わり…!』

スター・オーシャンは両手をエクス・ルシファーにかざしたかと思うと…聖なる光を放つ

『最後だよ!!私達が放つは大いなる希望の光!』

”希望の剣 ”は眩い光を放ち、その光は天高く伸びる剣となった

フェイトと合わせてプリシス、アシュトンが叫び、その光の剣を振り下ろす…!


『イセリアル・スラッシュバスター!!!』


ズギャアアアアッ!!!!


『私がFDを守るために戦ったように…

お前達は幾多の仲間とともに世界を救わんとした…

平穏なFD世界の一人が…

崩壊せんとした世界の者達の想いに…勝てるはずなど無かったのだ…』

エクス・ルシファーは存在そのものが破壊されていく…

ルシファーはこの世界から跡形もなく消え去った…


創造主の手から離れた宇宙は安息の地へと向かう…






そう…神の制裁は…終焉を迎えた…




自らの世界の崩壊を守らんとした勇者達…




データの存在が自らの世界に侵食する事を恐れた創造主…




何を神とするか…




ただお互いの世界を守らんとする両者の正義が戦いを呼んだ…







FDに二つの世界が混在するも…マリアとフェイトの力で並行的に存在できることができ…







そして、戦いは…終わった…















物語は…エピローグへ…
















*こめんと*



終わった…??終わったんですかい?

終わってしまいました!!!

でも、長く語ったらエピローグ部分のコメント希薄なるんでほどほどにコメントします

罪…存在意義…正義…この小説を書く上で相当考えさせられました…

最終部の内容は今まで繋がってきたSOSOGの終着点です…

レナスは大罪を背負い…

クロードは本当の意味での光の勇者となり…

ネクス・ルシファー戦はお互いの正義のぶつかり合った…

ここまで大きな話になることは想定しておりませんでしたが…

おっと…ではこのままエピローグをお楽しみください♪

そして修正版SORをよろしくです!





エピローグへ!!!


2009/12/26  蒼衣翼 




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