STAR OCEAN Sanctions of God 〜神の制裁〜










エピローグ


始まりの時





---FD世界 エクスペル(400年後) リンガの街---






どこかそよそよと風がなびくリンガ

リンガはプリシスとアシュトンが出会ったころとは大きく違い…

人が多く歩み…高層ビルが立ち並ぶ都市として発展していた

地球で言うと春の季節にアシュトンとプリシスが並んで人を避けながら歩む

「思ったんだけどさぁ…」

プリシスは様々な疑問をアシュトンにぶつけようと考えていた

私達がいたからエクスペルは銀河連邦に参入して…

星の人々の運命を丸ごと変えた…それは昔に長い時間討論したけど…

今の世界も人も…何食わぬ顔で生きている…

本当なら世界が消えてしまっていたというのに…

「私達は…正しかったんだよね」

プリシスが右手で掴んでいるアシュトンの手を強く握りしめる

アシュトンはそのプリシスの様子に気が付いたのかどこか目を細めながら微笑んだ

「人は何があろうと生きていくんだ…

たまたま僕らが生きるために戦っていたら…いつも世界を救う羽目になっただけであって…」

プリシスがうーんと唸りながらうなだれ気味で考えた後にアシュトンの左腕にひっつく

「どうしてアシュトンは生きたいと思った…?」

アシュトンは、ぼっと顔を赤くすると真面目な顔でプリシスを大きな腕で包み上げた

プリシスは人ごみの中での大胆行動にドギマギしながら安心感に瞳を閉じる

「プリシスとこうしていたいから…」

もうこのまま二人の世界に…

「けっ…!」

二人がきつく抱きしめ合っているところを発見した女子一人が歩み寄ってきて舌打ちした

「あなた達は相手がいるからいいだろうけどね!

私はひっとりも相手が見つからないの!!お先真っ暗よ全く!!」

プリシスとアシュトンはその人物を無視していたが

さすがに愚痴が耳障りになってきたのか二人は離れて手を繋ぐ

「私達が巡り合えたのは相当な奇跡なの!

ちょっとやそっとで相手を見つけようなんてウェルチは甘いの!」

目の前にいるのが本当に世界を管理していたイセリア・クイーン本人なのか疑いたくなる…

ウェルチ本人は二人の経路を知っているため黙り込んでじたんだを踏む

「ところでエレナさんの具合はどう…?」

アシュトンが険悪なムードに優しく微笑みかける

「なんとか安定してるみたい…さすがレザードの作った剣だけあるわねぇー」

ウェルチが話したとおり…プリシス達は世界をFDに移した後…

元の生活に戻るためにフェイト達に手伝ってもらって世界の安定を図った…

もちろん世界のバックアップを可能とした”希望の剣 ”が核となって安定させている

その他の人的制御を全てエレナ本人が外界から補助するという形で制御…

「やっぱ過去には戻れそうにない?」

FD世界へと世界を移転させた事により移転させる前の世界に一分一秒の狂いなく戻る方法は…なく…

あの後フェイト達は仲間の元に戻り、エリクール2号星の皆とも会って…

命を張ってくれたウェルチはファリンとタイネーブが助けて一命を取り留めた…

ウェルチが少々心配気味に気にしてくれているようだが…

プリシスは空を見上げて息を大きく付く、どこかニカっと笑いながら

「いいの…戻る事考えてる暇あったらアシュトンと一緒にいたいし…

科学力が発達して…また覚えるのがちょっと楽しみだから…」

アシュトンは過去に研究室に籠りっぱなしのプリシスを心配する…

「さーって…世界を移転までできるようになって…

人はどこまで歩むのやら…」

ウェルチが気ままに答え、プリシスが首を捻り…クスクスと笑うと瞳を閉じる


「明日が不確かである限りじゃない?きっとさ」



















---地球---



どかぁん!!

「な、なに!?」

レオンが凄い速度で台所に直行、リヴァルがレンジから鍋を取り出す

「れ、レオン…!初めてみる食材がレンジで爆発しました…!」

星によっての特産品を理解していないリヴァルが驚きいっぱいで答える

「はぁ…そっか…良かった…」

良くないですー!っとばたばたと鍋を持って騒ぐリヴァル

ウィン…

「レオン先輩ー?資料をお持ちしましたー」

自動ドアを通って助手である少女が研究の資料を束にして持ってきた

「あー…忘れてた…期限は明日だっけ?」

レオンを見るなり頬を赤く染めて顔をうつむかせる助手はこくこくと頷く

リヴァルが少々鍋を持つ手に力が入る

「それとちょっと相談したい事もあるので一緒にお食事とかどうですか?」

明らかにリヴァルを横目で見ながらの発言にリヴァルが唇を噛み締めた

苛立ちが増していく一方で鍋を洗おうと背を向けた瞬間

「あ、リヴァル先輩ー?レオン先輩借りていきますねー?」

凄い勢いで振り返るリヴァル、鍋が台所でひっくり返る

「わ、私も行きます!!」

振り返るも行く気など全くない二人にリヴァルはうつむいて体を震わせた

「いつも冷静で温厚なリヴァル先輩も…レオン先輩からむと本当に可愛いですねぇ」

ただ単にからかわれただけだった…!

「ほら…ここで時間消費してる場合じゃないだろう?」

レオンの気遣いで助手は資料だけ置いてかけていく

「リヴァルー?」

未だうつむいて体を震わせるリヴァルにレオンがすぐ近くまで駆け寄った

ぎゅ…

リヴァルの右手がレオンの服の裾を引っ張る

「私がやきもち妬くの…迷惑ですか…?」

レオンがどこかその仕草にキュンキュンしながらそっと抱き寄せた

「嬉しいよ…好きでいてくれてるんだって…」

リヴァルがより裾を引っ張って涙ぐみながら叫ぶ

「あ、愛して…愛してるんですッ!!」

レオンすら顔を赤くして目のやり場に困りながら腕に力を込める

ウィン

「聞いて下さい!!私のコンサート決まっ……えっと…すいません」

シャルが中々の速度で入ってきたかと思いや、すぐに引っ込んだ

「あ、ちょ…!えとえと…!」

リヴァルが頭が爆発するんじゃないかと思う程に顔を赤くして飛び出していく

「はぁー…」

レオンがリヴァルの先ほどの言葉をループしながらにやにやし始めた


あの戦いを勝ち抜いたレオンにリヴァル、シャル、ヴァルンティス…


僕が気が付いた時には地球の病院にいて、そこで皆が戦ってくれていた事を実感できた…

そして、全員を運んでくれたヴァルンティスは行方不明…それに戦ってくれた皆にお礼すらできていない…

今度オペラとエルネストに会いに行く時でも色々確認してこようかと思う…

どこか虚しいのが…プリシスにアシュトン…クロードとレナがいないこと…

それぞれの家族には事情を説明しに行ったけど…どうも不確かな部分が多くて説明に困った…

ボーマン先生やセリーヌ、チサトにノエルは飲み込みが早かったけど…

その分悲しみも大きくかったと思う…

それぞれ過去や未来にいるだろうけど…

あまり心配にはならない

どこか過去と未来に仲間がいれば世界は確かなものだなと思えた


「レオン!シャルがショートコンサートだそうです!これはフルサポートですよ!!」

先程までのリヴァルはどこにいったのかシャルのコンサートに大興奮している

シャルは行く当てがないということで僕達の家で預かって、ちみちみとコンサートに出始めて…

「うん、応援旗持って応援しに行くよ」

シャルがリヴァルと大喜びで騒ぎ始める…今日はまた夕飯が賑やかになりそうだ…



























---エクスペル(1000年前) とある森---




「ふぅ…やっぱりこの森懐かしい匂いがする…」

レナが旅をしながらこの森を見つけたのは最近の話

近くの村の人々には辺境の地だからやめた方がいいと言われて来たけれど…

どこか1000年後に生えている場所が把握できて簡単にあの場所へと辿り着いた

「間違いない…ここが神護の森…」

等身程ある”希望の剣 ”を背負って旅をしてきたレナ


山や森などの地形は理解しているのであまり未開の地という事はなかったけど…

さすがに道もほとんどなくて道のりに苦労した覚えがある…

はてさてなぜ旅をしているのか…

それは一つの理由だけではないけど…

大きな理由は…

まず神護の森に行きたい…それが一番で

それと合わせてクロス洞穴を見つけたかった

そこから1000年後に出てくる古文書…

明らかにおかしいと思っていた点があって…

ソーサリーグローブの予知を記した内容…それを記した地図…

最初見た時から違和感は感じていたけど…

どれも私の筆記字に凄い似ていた…

だから”その役目 ”も自分が担うんだなって…そう思えたの


「よし…!ここを拠点に光の勇者伝説を…!」

星の人々が魂の状態でも闇からクロードの光に救われた事を覚えているか…

それを聞いていく旅でもある

一人でも多くクロードが救った事を覚えている人を確認したかった

「ただ…私が不安でしょうがないだけなんだけどね…」

レナがぼそりとそう言うとおもむろに”希望の剣 ”を背から抜き

天へとかざす






「ここが私達の新たな始まりであり…

未来へ繋がる全ての始まり…


そうだよね…?クロード!」
































                    end














*執筆を終えてのコメント*


終わった…終わりましたよ…終わりましたー!!!終わったんです!!終わった…(オチツケ

後ちょっとで3年かかるとこでした…!

当時の私は何か最後までやり遂げる事があまりなかったため…

皆さまのご声援とともにこうしてやり遂げる事ができました!

本当に感謝してもしきれません!

絵や漫画描こうにも描けずにしわ寄せが来た時が懐かしい…

もうなんだかスターオーシャンのジャンルに入るんだか分りませんでした

その分SOシリーズのイラストや漫画が怠ってしまって申し訳ありませんが、

まずクロレナ、アシュプリ、レオリヴァ縛りでここまで読んでくれた事に感謝です!




☆あおい雑談☆


はてさて、最終部の”希望の剣”の状況を今一度説明…

レザード⇒希望の剣+クロード⇒1000年前助かる⇒SO2に繋がる⇒宇宙が崩壊した際にバックアップとして再起動

⇒FDでの宇宙法則の安定のために賢者の石代わりに使用

やはりクロードが出なかった分大活躍してもらいました…!

レナスがVP技使ったり、宇宙法則がひっくり返るなど何が罪で何が正義か何が世界か…結局の流れはこのお話の通り!

SO2の他の英雄さん方をまた無理やり冒険に引っ張っていかなかった件について…

最初は成り行きで皆さん一緒で戦いましたが…

もうそれぞれのライフを生きている訳ですし、危険な目に合ってもらいたくない…

何より幸せでいてもらいたかったからです。(全員を使ってのストーリー進行に頭を悩んだのも一理…


さぁ!!反省会!

色々ご指摘もありましたけど…ざっと気が付いた点

・長い!欲張りすぎた内容                   ・アシュトンがへたれてない(重要)

・息抜きがなく…人知を超えた苦労話過ぎた、かぶった ・シリアル過ぎでドタバタ恋愛系がご無沙汰
 
・文書能力が物足りない                    ・VP混ぜるの危険、でも大好(ry

突っ込んでいったらきりがないですけども…

これらを踏まえてSOSOG修正版…いえ、SO4入れてほとんど新規っぽくなりますが…


SOR始まります☆


文書能力を上げていきながら!

・ところどころPAを入れて話に充実感を!

・今考えているだけでも新規キャラ8人!(一人としてかぶりな感じはいません)

・敵対勢力バンデーンが凶悪に…そしてアールディオン帝国との遭遇

・今考えている時点では最後がこのSOSOGの最後と一致するとは限りません

・SO4コス凄いんで合わせるのに皆コス全とっかえ☆


というような感じでまだ私の小説にお付き合いいただける方がいれば幸いです☆

今回はより一段趣味に費やす時間が極端に減り…終わるかどうか不明です…

ただSOSOGの内容を凌駕させる気は満々です!見ごたえを抜群にしてみたいですねぇ…


とにかくここまで読んでくださった方々には深く感謝し、これからも精進していきますので…

SORを…星海をよろしくお願いいたします!





2010/01/05  蒼衣翼 




最後に是非ご感想をいただければと思います!

↓











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