STAR OCEAN Sanctions of God







第五章 






第二部


「明日か…」

プリシスはベッドに寝転びながら呟く

窓際で外を見ているアシュトンを見つめる

「アシュトン」

アシュトンはゆっくりと振り向く、なんだかアシュトンは幸せそうな表情でいた

そんな表情を見るとプリシスもたまらず笑みを浮かべる

「明日だね」

アシュトンは頷く、どこか寂びそうな表情でいた

プリシスはため息をつくと天井を見上げた

そう明日

地球を追放される日

いや…また降りかかるかもしれない脅威から地球や宇宙を救うため

エディフィスへ向かわなくてはならないのだ

でも…

「アシュトン…キスしよ」

ぽつりと呟くプリシス

アシュトンは何を言われたのかよく聞こえていない様子で首を傾げている

「え?」

プリシスは首を横に振り、そっと目を閉じた

「嫌なんだよ…エディフィスなんか行きたくない」

アシュトンはより頭をひねっていた

プリシスは顔を腕で覆い、唇を噛み締める

「本当は…

このままアシュトンと一緒に地球で過ごしたい…

私は休みを取ってて仕事はお休み

じゃぁ、明日は泊りがけでアシュトンとテーマパークにでも行きたいな…

行きたい…な

行き…ッ」

言っている間に馬鹿馬鹿しくなって、プリシスは目じりが熱くなり、ベッドを湿らせた

「プリシス…」

気が付けばアシュトンがベッドにいるプリシスを抱きかかえている

プリシスは虚ろな瞳でアシュトンの温もりを感じる

落ちる雫はアシュトンに染み込んで行く

「僕も…エディフィスなんて放っておいて…

プリシスと平和に過ごしたい…

でも…僕らじゃなくちゃ駄目なんだ

僕らじゃなくちゃ…」

アシュトンのプリシスを抱きしめる力がより強くなる

プリシスはアシュトンの腰に手を回し、叫ぶ

「やだ…絶対やだ!

アシュトンといる!

傷つく姿なんて見たくない!!!

絶対!私行かな…んんッ!」

駄々っ子のように叫ぶプリシス

アシュトンは何も言わずに無理やり唇を奪う

そのままベッドにプリシス押し倒し、唇を離す

「…プリシス」

プリシスは荒い息を付きながらやっと落ち着きを取り戻す

「はぁ…はぁ…

ん…アシュトン…

ごめん、私…私…」

どうしようもない罪悪感

自分勝手な言葉

プリシスは瞳を閉じて唇を噛み締めている

「皆…だって…同じ筈なのにね…

皆…誰だって戦いたくないのに…

私だけ勝手な事言って…」

アシュトンは首を横に振る

「皆…同じ事を思ってるさ…

平和な時間を過ごしたいのは皆同じ

でも…その平和を手に入れるため…僕らは戦うんだ」

プリシスは黙って頷く

そしてもう一度二人は見つめあい、プリシスが呟く

「じゃぁ…我慢するから…いっぱい…アシュトンが欲しい…」

アシュトンは笑みを零した





「レオン…私…頑張ります」

リヴァルとレオンは人々の行きかう道路を歩いていた

レオンはいぶかしそうにリヴァルを見ている

だがその表情はやはりどこか曇っていた

「レオン…?私に出会ってしまった事を後悔していませんか?」

レオンはその言葉で少し笑みをこぼす

目線は空を向いている

「するわけない」

リヴァルはどこか安心はしているが、不安は消せないでいた

「私がずっとあのエディフィスで同じ事を繰り返していればこんな事にはならなかったのですよ?」

レオンはどこか怒っているようだ

リヴァルは少し身を引く

「会わなくちゃ…何も始まらなかった

僕はリヴァルと出会えて良かったと思ってる」

その後はリヴァルは笑いながら何も言わなかった





「エル…」

高層ビルの最上階

オペラは物思いにふけっていた

「敵討ち…

…じゃない…

まだ…エルはきっとどこかで…」

空を見上げる

地球からの星のながめは良くないが、ただ…

エルネストがどこかで生き延びている事を願いながら

空を眺めた




「もう…大丈夫なのかい?」

クロードが個室の病室のベッドで寝ているレナに笑みを見せる

レナはにっこりと笑ってみせた

「プリシスが後数秒ケミカルポットに入れるの遅れてたら命はなかったって……」

それを聞くだけでクロードは身震いした

『レナが死んでしまう』

そう考えるだけで胸が張り裂けそうになった





だが、レナはしっかりと目の前でクロードに笑いかけてくれている

クロードは安堵の笑みを浮かべた

「私…行くよ?」

クロードはレナが何を言っているのかよくわからないかった

だが、クロードは徐に口を開く

「もしかして…エディフィスに…?」

レナは頷く、だがクロードはいい顔をしなかった

「駄目だレナ」

レナは反対される事は承知なようで、クロードを見つめたまま決意の表情で口を開く

「クロードの側にいたいの」

それでもクロードは首を横に振る

ため息を漏らした後にレナの髪を撫でた

「僕は…これ以上レナに危険な目にあわせたくないんだ」

クロードの気持ちは十分理解しているレナ

微笑んで返すと、ベッドから足を投げ出し座り込む

「私…クロードが行くならどこにでも行く

私は皆の役に立ちたい」

クロードはため息をついてレナの顔をそっと撫でる

「君が愛しくてたまらないんだ…

だから…

それに…守りきれるか…」

クロードが言い終わる前にレナがクロードの顔を除きこむ

「じゃぁ…

待ってたとして…

クロードや皆が帰ってこなかったら私はどうすればいいの?」

その発言にクロードは言葉に詰まった

どんどんとレナが顔を近づけていく

「その時…私…何を望みに生きていけばいい?」

クロードは観念したようにレナの手を取り、大きなため息をつく

「分かったよ…

けど…一つだけ約束してもらいたいんだ」

レナは頷く

「無茶だけはしないでもらいたい」

レナは頬を膨らましてクロードの額を指で押す

「お互い様ー」

クロードとレナはクスリと笑うと二人で笑いあった






*こめんと*


あー…

なんか皆ラブってますね

アシュプリなんかギリギリです

でも蒼衣的にいいんです(ナンダソリャ

やっぱり三回目の戦いになると皆さん戦いたくないのですねー

平和が一番ですからー!

それでもやらなくてはいけません…

皆それぞれの想い出頑張っていきましょう!

私は傍観者として活躍します!(無責任


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