STAR OCEAN Sanctions of God







第四章 






第八部




ゴゥォオオオオオオオオオオオンッッ!!!!



「このままじゃらちがあかないわね…」

オペラがコスモライフルをぶっ放しながらアシュトンに語りかける

アシュトンはオペラが後衛をやる代わりに接近戦で前衛をまかなっていた

「一向にアポトロディウスに近づけませんしね」

アシュトンも次々に現れる魔物をその場で切り刻んでいく他無く

オペラも充填やエネルギー残量にもそろそろ限界が近づいている

「倒しても倒しても次々に生成されているってのが憎らしいわね…」

アポトロディウスは自ら行動をストップし、次々に魔物を作り出している

アシュトン達が倒しても倒しても実際は増えている一方なのであった





---地下19階格納庫---



「リヴァル!」

誰も来ないと思っていたリヴァルは驚き、その声の元へ振り返る

「クロード?」

そこにいたのはヴァンの肩を抱えながら足を引きずるクロードであった

リヴァルはヴァンがそこにいることに少し驚くが、ヴァンの性格を知る限り、

この格納庫で休ませるのだと考える

「奥です」

その一言で十分だと思った

クロードは頷き、ありがとうを言うと奥へ向かっていった






ヒュゥゥゥゥゥウウウウウンッ!ズガガガガガガガガガガガガガガガッッ!!!!





一瞬空を切る音がしたかと思うと、一つの機体が建物を壊しながら滑る込みながら着地していく

『無事着地ーー!!!』

プリシスにとっては無事足から着地できて立っていれば着地なのである

「あ、危なかった…」

アシュトンは尻餅をついている

目の前ぎりぎりを機体が滑って行ったせいで、アシュトンは相当危ない目にあっていた

オペラは呆れ顔である意味一掃された魔物を見ながら苦笑いしている

『ご、ごめーん!!!わざとじゃないよ!!!』

わざとだったらどうしてくれようか、オペラは考え

アシュトンはため息をついて剣をしまう

「プリシスーーー?

僕らがいたら邪魔でしょう?戻っていたほうがいい?」

アシュトンは無敵君の顔を凝視してしまう

というか、アシュトンにとっては無敵君は何か恐々しいものに見えてしまった

オペラはさすがや、なんだかなぁの言葉で済ます


『うん!!お願い!!後は私がなんとかするから!!!』


無敵君がぐぐと動きながらアポトロディウスを見つめる

『今度は絶対負けないからね〜!』

アポトロディウスはゆっくりと顔を上げ、無敵君を睨む

そして魔物の生成をやめ、ゆっくりと立ち上がった


ゴゥォオオオオオオオオオオオンッッ!!!!


大きな雄叫びをすると、顔を前に突き出し、火炎放射を放った


ゴォオオオオオオオオオッッ!!!!


『無駄無駄ぁ!!!!

プロテクトォ!!!バンカァア!!!!』


プリシスは左手を思いっきり突き出し、足から地面に向かって支えるためにガシャンと言って槍が突き出す

火炎放射が来ると共に左腕が煙を噴出しながらガコンと開き

そこから巨大なシールドを発生させた


ズズズズズズンッッ!!!!


火炎放射をまるで受け流しながら、踏ん張って弱まるのを待った

だが、それだけではまた放たれてしまう

無敵君はそのままタイミングを計って横に飛び込んだ

シールドを解除し、ぎりぎりで避け、横に転がり込んだ無敵君はそのまま

足、背中から高出力のブースターを使いそのまま唸りをあげながらアポトロディウスに突っ込んでいった


『いっくよぉおおお!!!!!!』


相当な速さからの、懐に潜り込んだストレートパンチ

右拳はアポトロディウスの腹にめり込み、アポトロディウスは大きく唸り、暴れる


『スパイラルゥゥウウウッ!!!!マグナァァァムッッ!!!!』

ズゴォオオオンッ!!!


右拳をめり込ませたまま拳は高速回転し、そのまま右腕を引き

打ち込んだ


ゴゥォオオオオオオッッ!!!!


アポトロディウスの懐を突き抜けた右拳は旋回し、無敵君の右腕に戻る

『うああああぁぁあああ!!!!!』

プリシスは叫び、またアポトロディウスの懐に飛び込み、首を思いっきり掴み、地面に叩きつけた


ズゥゥウウウウウン!!!!


そのまま前のめりに地面に突っ込むアポトロディウス

起き上がる前にと、無敵君はアポトロディウスの背中に飛び乗り手刀で羽を吹き飛ばした


グゥォオオオオオオッッ!!!!


体を震わせながらアポトロディウスは大きく叫び、暴れた

『んもぉ!往生際が悪いなぁ!!』

無敵君はそのままブーストを使い上空に舞い上がる

アポトロディウスは暴れながら起き上がり、構わずあちこちに火炎放射を放っていた

『やりたい放題だなぁ…うっし』


『ていやぁああああ!!!!!

グランドォオ!!!キィイイイック!!!!』

ズガァアアアンッ!!!


上空からのブーストを使ったキック

それは丁度無敵君を見つけたアポトロディウスの顔に直撃した

顔はへし曲がり、物凄い勢いで音を立てながら後ろにひっくり返る

すぐさまアポトロディウスは起き上がり、無敵君に顔を向け、火炎放射を放とうと曲がった口を大きく開けた

無敵君は背中から機体程の長さのドリルを取り出し、右腕に装着した

ドリルは唸り、高音速で風を切る


『これで決めるよぉおお!!!

ロォォリングゥゥウッ!!!!ドリルゥゥウッ!!!!!』

ズギャァァアアアアンッッ!!!!!!!


今まさに放とうする火炎放射

だが大きく開けた口に直接ドリルを突っ込む無敵君

放つ前にアポトロディウスの顔をドリルで吹っ飛ばした無敵君はそのまま再び上空に舞い上がった

だが…

『うそぉ…』

吹っ飛ばした筈の顔や羽が再び再生されたのだった

そう、生成した魔物を取り込み、自己再生を行っている

そしてまた魔物を生成し始める







---地下19階格納庫---


『ちょっとー!?そこにクロードいるー!?』

突然モニターに現れたプリシス

リヴァルは驚きながらも頷く

『ちょっと呼んでくれないかなー!?』

リヴァルは席を立ち、奥の部屋へ向かっていく


「どうかしたかい?プリシス」

クロードは少し焦り気味でプリシスに聞き入る

プリシスは頷いて口を開く

『アレの許可が欲しいの』

クロードはうつむいて首を傾げる

「他に方法がないのかい?」

プリシスは大きく頷く

クロードは少し困ったような表情で考えている

『今、アポトロディウスを倒したと思ったんだけど、生成した魔物をまた吸収して再生しちゃうの

だから、アレじゃなくちゃ勝てない』

クロードが悩んでいるとふら付きながらもレオンがモニターに顔を出す

『れ、レオン…大丈夫なの?』

頷くレオンだが、まだどこか疲れているようだった

レオンはクロードに顔を向ける

「あれの由来は知ってるよね?」

クロードは頷く

「ラクールの希望…」

レオンは再びモニターに顔を向ける

「アレは僕の全ての技術を注ぎ込んだ…

地球の希望

今の状況に使わなかったら、アレは意味を成さないと思う」

プリシスは頷く

そしてクロードも頷いた

「許可するよ」

レオンは笑みを浮かべると、キーを物凄い速さで打ち込んでいった

『コンプリート

ロックを解除します』





『きたきたきたぁ!!!

いっくよぉお!!!』


上空を旋回していた無敵君は上空で機体をCPのリモートコントロールで固定し

胸の辺りから長い重兵器のような物が突き出す

その長さはゆうに無敵君の2倍はあり、それを無敵君は両手でしっかりと掴んだ

その銃口からエネルギーが満ち溢れていく


『エナジーストーンッッ!!!出力全開ッ!!!!』


そう言うと無敵君は緑色の輝きを放ち、銃口から緑色の光が漏れ始める

そして…


『アースホープッ!!!!発射ぁあああああッッ!!!!!!!!』


ズガァアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!

ズオォオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!


アースホープから放たれた弾はいくつにも分かれ、全ての魔物に直撃していく

魔物は全滅し、アポトロディウスは穴だらけの肉の塊になっていた




『いやったぁああ!!!!』

プリシスは機内で飛び上がり、クロード達は大いに喜んだ




*こめんと*


やっとこの章が終わりを告げました!

圧倒的な力でアポトロディウスをなぎ払う無敵君

強いですね!!!

それでも生成した魔物で再生するアポトロディウス

それを前々作での『ラクールホープ』

をより凄まじくした『アースホープ』

レオンはより成長したということですね!

というか、レオンはレオンなりに無敵君製作を楽しんでいたようです

アースホープを放った無敵君

全ての魔物を直撃し、アポトロディウスを殲滅させる

やっぱり無駄に無敵でしたね!

そして、この戦いが終わる

だが、この戦いは序章に過ぎない…

まだ地球から出てもいないのだから…(無責任←相当ムリヤリ


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