STAR OCEAN Sanctions of God







第三章 






第六部



---地球圏---


「さぁーて…いっちょやるか」

上空に姿を現したヴァンはゆっくりと降下していった

その横にアポトロディウスを引き連れて


「…地球がまだ何故綺麗なのかと思ったら…

今からやるつもりなのですね?」

突然、ヴァンの横に現れるリヴァル

ヴァンはすまし顔で答える

「別にそんな急がなくてもいいだろう?

だからちょっともがく姿をより拝むために有余をやったんだよ」

リヴァルは薄ら笑う

「なんて無駄な時間を消費してるんですか?

こんな星地に降り立れば滅ぼすのに一週間もかからないでしょう?

エディフィスは早く宇宙を自分の支配下に置きたいのです

なら、躊躇することなくやっておくべきでしたね」

リヴァルは腕を組んでため息をつくと横目でヴァンを見やった

「まさか…とっくにクロード達は倒して、今から地球を滅ぼすつもりなんですよね?」

ヴァンは頭をかきながら首を横に振る

「滅ぼすのはアポトロディスがやるんだから別にいいだろう?

実際俺は地球なんてどうでもよくて、俺は強い奴と戦って楽しみたいんだ」

リヴァルは目を手で覆い隠し、ヴァンの言葉が頭を悩ませる

「無駄です」

ヴァンは少しふてくされたように息を吐いて、へいへいと言って首を撫でる

「…クロード達を結局倒すんだから別にいいだろ?」

リヴァルは何も言わずに降下していく

ヴァンは目を細め、呟く

「リヴァル…お前他の形態どうした」

リヴァルはただただ無言であった




---銀河連邦 地球中央軍事司令塔 地下19階格納庫---


「つぁー!!やっと終わったー!」

レオンが最終チェックを終わらし、その場で倒れ込む

リヴァルはぽてぽて歩きながらレオンに近寄って水分補給用の飲料水とタオルを持っていく

飲料水を手渡し、タオルでレオンの汗を拭う

「ありがとうリヴァル」

リヴァルは笑顔で返すと、「カルナスノヴァ」を見上げる

綺麗に整ったボディーは下から見ても十分、光に反射して美しかった

リヴァルはそれを整備したレオンにお疲れ様を言うと、

立ち上がって目を細めた

「クロードーレナー」

レオンは一睡もせずにいたが、クロードとレナには眠ってもらっていた

二人は自分達よりほとんど寝ずに作業を続けていたらしい、それに相当な不安を抱いていたみたいだったから

レオンが気を使ったのだった

戦闘中にクロードやレナに寝てもらっては困るわけで…

何度か早く寝るように言われたが、レオンはなんとか誤魔化して点検をなんとか終わらせられたわけである

呼びに行こうとしたその時…

ふとリヴァルが顔を上げる

「来ます」





ズガァァアアアアアアンッッッ!!!!





それは突然、必然的に訪れた

レオンは近くの外線モニターに走り、キーをいじった

「アポトロディス…」

そう、前回と変わらない位置で再びシールドに体当たりしている

バリバリと相当な電磁波が発生しながらめり込んでいく

そう時間はもたない

レオンが口を歪めた頃、クロードとレナが駆け出してきた

「レオン!今の揺れは!?」

レオンは頷いて見せる

クロードはそれで確信し、「カルナスノヴァ」に駆け出していく

レナも同様で上に上がっていく

リヴァルはなぜかさっきと変わらぬ位置で立ち尽くしていた

「リヴァル!早く!」

レオンの声と共にハッと気が付いたようで、レナの後を追う


「カルナスノヴァ」の瞳が緑色に光る

そして小刻みに顔を上げていく

長いサイレンが鳴り響き、「カルナスノヴァ」に繋がっているケーブルが煙を上げながら抜かれ、上がっていく

そして、カルナスノヴァを支えていたパーツが外され、床が回転していく

第一発進点が開き、そこにある戦艦用のカタパルトに乗り、「カルナスノヴァ」を固定した

レナとりヴァルはなんとかここまでこなし

一息つくと、ナビゲーションを始める

「第一パルス、メカバイン「カルナスノヴァ」発進準備完了

クロード・C・ケニー少佐準備が出来次第合図と共に発進願います」

クロードは「カルナスノヴァ」内でキリッとした表情でモニターを見つめる

「レナ…行ってくるよ」

レナは頷いてクロードの無事を祈る


「カルナスノヴァ」準備完了!

クロード・C・ケニーいきます!!」


その合図とともに「カルナスノヴァ」は身構え、目を光らせる

そしてカタパルトが動き出し、スピードを上げる


ドファアアッッ!!


「カルナスノヴァ」は軌道にのり、出力最大でブースターを唸らせる

そして上空へ投げ出され、「カルナスノヴァ」は少し降下した後、ブースターでアポトロディウスの元へ向かった




『やっほークロードー!!』

モニターに突然あらわれるプリシス、クロードは驚きを隠せない様子で、状況を説明するが、

『今これを見てるってことは…発進してどこかへ向かうんだよね!?

というか、乗ってくれてありがとうー!!感激!!』

と言う具合にプリシス本人が現在喋っているわけではないようだった

『んじゃー!一応これから色々と実践的に話していくね!!』

クロードはため息をつく

「こういうのは起動した時にセットしておいてもらいたかったな…」

クロードはしっかりとアポトロディウスを目でとらえていた








ズオォォォォォォオオオンッッッ!!!!!」







相当な音を立てながらアポトロディスはシールドを破り、地上に降り立った





グガァァァァァァアアアアッッ!!!!





大きく木霊すアポトロディウスの叫び声、周りの家の窓や車などは一気に吹っ飛んでいく

「何か近づいてくるな…」

ヴァンはとっさに反応し、降下して地上に降り立つ

そこにはレオンが立っていた

少しは見覚えのある顔、ヴァンは叫んだ

「クロードはどうしたんだってんだよ!」

レオンはにんまりと笑い、叫ぶ

「クロードはお預け!

まず僕に勝ってからだ!!!」

レオンの自信満々の構え、ヴァンは刀を抜くと、にやりと笑って構える

「俺と武器なしで戦うと痛い目見るぞ!!!」


「さて…私は…」

リヴァルは本拠地を攻めようと軍の中央塔の前にいた

その後ろに影がかかる

「させません」

リヴァ(旧リヴァル)がそこに剣を片手に立っていた

リヴァルは気分を害されたのか、口を歪ませて振り返る

「昔のあなたに用はありませんね」

リヴァは目を細めて叫ぶ


「私は仲間に害をもたらすであろうあなたを倒さなくてはならない」


リヴァルは高らかに笑い、姿を変える事無くリヴァと同じような剣を抜いた

「知っています、今のあなたはもう姿を変えられないことを」

リヴァルは不機嫌そうに冷笑する

「だからなんですか?」

リヴァは構えに入り、そして大きな白く美しい羽を広げる

「今のあなたは私と同等ということです」

リヴァルは大きく笑うとリヴァを睨み付け、黒く闇を唸らせる羽を広げる


「不良品の分際で!

私が負ける訳がありませんね!!!!!」










ズガァアアアンッ!!






アポトロディスが右手を振るえば建物は吹っ飛んでいく、羽を羽ばたかせれば風圧で地面がきしむ

そんな中、ゴォオオオオ!!!!と言う音が近づいていくる



「お前らの好き勝手にはさせない!!!!」


ズダダダダダッッ!!!!




そう木霊すクロードの声、アポトロディウスは全く無反応であったが、

「カルナスノヴァ」からの一斉射撃を浴び、皮膚を貫通して緑色の血が飛び散っていく

少し唸り声をあげながら上空にいる「カルナスノヴァ」を尾で地面に叩きつけた

「ぐ…ぅッ!」

なんとか体勢を立て直し、地面に降り立つ「カルナスノヴァ」、二つの眼光はアポトロディウスの瞳にも映っていた




「ほう…クロードはあちらにいるわけか…」

目線を少し変えながらにんまりと笑う

「いかせない」

レオンがにらみつけ、ヴァンは鼻で笑う

「チャッチャと終わらせてもらうぜ!!!」

こうして拳と刀が交わるのであった







*こめんと*


そんな訳でー!ついに始まる訳ですね!!!

ここまで引っ張ってくるの疲れました〜

まぁ、そんな訳で

クロードは無事発進し、レオンはヴァンの前に姿を現し

リヴァルの前に旧リヴァが姿を現す

そしてアポトロディウス対カルナスノヴァ

はてさてどうなっていまうのか!!

それでは!!頑張ってくださいな!!(無責任





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