STAR OCEAN Sanctions of God







第三章 






第二部







「はぁぁああッ!!!」

「うぉぉおおッ!!!」


ガギィン!!!


両者一歩も譲る事無く剣と刀を交えていく

クロード自体は前回よりもより剣技を磨き上げ、隙をほとんど見せないまま素早く正確に切り込んでいた

一方のヴァンもクロードと同等と言えるほど刀を使いこなしている

使いかっては刀のほうが幾分悪いのだが、それを感じさせない動きと素早さ

事実剣で切られるより、刀で切られたほうがそのまま真っ二つになる

ヴァンの実力から言えばそんな事をやってのけそうだった

「おらおら!どうした!!そんなんじゃ俺には勝てないぜー!」


ガギィン!!!

キィィンッ!!!

キュァァンッ!!!


「負けない!!!」

クロードからの闘気が剣を包み、よりいっそう攻撃力と重さが加わっていく


ギィン!!!


「くぅ…!やるじゃねぇか!!!だがまだだぁ!!」

ヴァンも対抗するように闘気の炎を燃やしていく

最上階に剣同士とは思えない音が響き渡って行った

そこへ一人の軍人が走り込んできた


「く、クロード少佐!!!

地球圏の高エネルギー体が姿を現して、こちらに向かって降下してきています!!!」


「な、なんだって!!?」

クロードが余所見をすると、ヴァンはそのままクロードをなぎ払う

「あまり余所見はするもんじゃねぇぜ?」

クロードは舌打ちをして、体勢を立て直した

ヴァンは刀を振るい、上空を見上げる

「一応教えといてやるよ

俺の目的はこのクロード、お前とその仲間の抹殺だ

だが…


今上空から降下している「アポトロディウス」っていう化け物は…

地球の文明の破壊が目的だ」


「そ、そんな!!い、今すぐこの辺一帯の地域の人々の避難を呼びかけてくれ!!」

クロードの発言に焦りながらも頷いて、報告に行こうとするがクロードが呼び止める

「シールドはどれほどもつんだ!?」

軍人は少し考えた後にため息をついて叫ぶ

「もって1日です!」

ヴァンは刀で地面を叩きながら

にんまりと笑う

「確かに地球のシールドは凄いようだが…

…あいつは馬鹿力だからな…

2時間持つか持たないかだろう」

クロードはそれを嘘だとは思わない

挑発でそのような事を言うような奴ではないし、どちらにしても得にはならないからだ

だが、2時間で人が全員避難出来るかどうかが問題で

クロードは一刻の有余もないことを悟り、大至急で避難させるように呼びかけた

「後!長官に軍を出すように頼んでおいてくれ!」

軍人は頷いて敬礼をして走り去って行った

「クロード!僕達は避難する人たちを手伝ってくるよ!」

レオンはリヴァルの手を引き、クロードが頷く前に去って行く


「さて…アポトロディウスが暴れ始める前に決着つけようぜ?」

クロードは相当焦っているのか、剣の持ち方が甘くなり、頭の中で試行錯誤しているため

ヴァンの声がまるで聞こえていなかった

「ヴァン…

軍だけでそいつに勝てると思うかい?」

ヴァンは面倒くさそうに頭をかいて刀をクルリと持ち返る

「そうだな…戦艦のフェイズキャノンあたりじゃないと無理じゃないか?」

色々と詳しいヴァンに少し関心しながらクロードはため息を付かざるを得なかった

「この地球内で使ったら、暴れるより凄まじい被害がでる…

降りてきたら地球は滅ぶしかないってことか?」

ヴァンは再び空を見上げて目を細める

「いや…俺らはテトラジェネスも襲ったんだが、途中で一人の男に止められちまった」

クロードはその発言に歯を食いしばって切りかかりたい気持ちになるが、今は話を聞くことにする

「まぁ…俺にとってはどうでもいいことだ…

お前ろ仲間が一緒に倒されるのもよし、俺が倒すのもよしなわけだからな!」

クロードはつくづく思う


「お前のような奴には絶対負けはしない!!!」


「おぅ!やっぱいいなその威勢!こい!!!」



ズギャァァアンッッ!!!



「だ、大丈夫ですかね?クロード」

リヴァルがてけてけと走りながら最上階が吹き飛ぶのを見つめる

レオンはキリッとした笑顔で言う

「クロードは絶対に負けやしない!」




ズガァァァアアアアアアンッッ!!!





「き、きた…!」

レオンが上空をを見上げて絶句する

そこには見えないシールドをびしびしと言いながらひびが入り始め、バリバリとその敵を防いでいた

「あれが…アポトロディウス!!」

全身黒い体に強固な鱗、角、紅い目

そう…それは本当の悪魔

レオンはこわばるリヴァルを後ろにやり、足を進めた


「助けるといっても…レオン、何をするのですか?」

レオンは無言でリヴァルの手を引いていく

恐怖にさらされるこの都市

上空ではバリバリと言いながらどんどんとめり込んでくるアポトロディウス

そして訳も分からず逃げ惑う人々

レオンにとっても、軍にとってもらちがあかなかった






*こめんと*


まだまだ続くクロードとヴァンの戦い

約互角に見える戦いの行方は!?

そしてついに正体を現した本当の悪魔

今の状態では軍は勝てない

手出しをしても勝てる可能性は低い

未だ未知数の力のアポトロディス

さぁ!!どうする!?

と、まぁ…

あれですね…本当に地球にそういうのが降ってきたら怖いですよねー…

あ、アポトロディウスの大きさは東京タワー程と思ってください

あんな悪魔にどう立ち向かうのか!?

皆本当に頑張ってくだされ(無責任




back