STAR OCEAN Sanctions of God







第二章 






第七部




ゴォォォオオオオッ!!!



「くっ!!次から次へと…!引くしかないようですね…」

リヴァルはこちらに向かって飛んでくる宇宙船を見つめ、足早に姿を消した

アシュトンが追いかけようとするが、見覚えのある宇宙船にその場で立ち尽くしてしまう

宇宙船はゆっくりと降下し、着地するとともに出口が機械的な音を立てながら開く

そこからは…オペラが姿を見せた





「お、オペラさん!!どうしてここに!?」

突然の来訪者にアシュトンは戸惑いながらも、なんだか安心感を得て、微笑んだ

オペラは皆の顔をぐるりと見渡すとニコリと微笑んで、うつむく

「私の星も攻撃されたから…

エクスペルの皆が心配になってね」

「ぇ…」

アシュトンはよろしくない表情でうつむき

オペラは気遣わないでというが、アシュトンはなんだかそういうわけにはいかない様子で話をかえた

「ぁ、え、エルネストさんは?どうしたんですか?」

操縦席にでもいるとかそういう答えがてっきり返ってくると思ったのだが

その言葉とともにオペラは凍りついた表情をし、苦笑いで誤魔化してアシュトンに歩み寄る

「ま、またどっかの遺跡にいっちゃって帰ってきてないのよ…

本当何してるのかしらね…」

何か察したのか、アシュトンはただ一言二言返事をすると、今までの状況を報告した


「やっぱりリヴァルがエクスペルにも…」

と一人見知らぬ人がアシュトンの横にいるので、いぶかしそうに問う

「あれ?その人がさっき言ってたギョロとウルルン?」

アシュトンは頷いて自己紹介をさせようとするが

「知っているからいいだろうと」

と断られてしまった訳で

オペラはディアスが壁にもたれかかるように安置されているのを見つめた

「悲しいわね…本当」

アシュトンは苦笑いで頷く、どこか悲しみを隠すかのように

少し瞼の奥が熱くなるオペラだが、皆が笑顔でいるのを見て、オペラも笑うように心がけた

そしてどこか寂しさにかられながら、空を見上げる

「んー…やっぱりここの空気はおいしいわね」

呼吸を落ち着けながら伸びをするオペラ、そんな姿に少しアシュトンは見入っていたが

後ろから背中を叩くギョロウルでハッと気が付く

「地球がまずいのではないのか?」

思い出したようにアシュトンは息を飲み、オペラにかけよる

オペラは少し驚いて、耳を傾ける

「その…!宇宙船貸してもらえませんか!?」

オペラは目をぱちくりさせていたが、一応は頷く

「構わないけど」

アシュトンはお礼を交わして、一息つく

今頃になって考えるアシュトンだが、オペラが来なかったら地球へ行く手段がなかったことを忘れていた

だが、オペラは今すぐ行こうとするアシュトンに首を横に振る

「でも、皆こんなに疲れきってるのに応戦しにいったって足手まといになっちゃうわよ

プリシスもあんまり良い状態じゃないから休憩するべきだし…

ディアスもちゃんと……見送ってあげないと」

アシュトンは色々と今の状況を考え、頷いて一旦ウェスタの元へ戻って行った















「ディアス…」

ディアスを埋葬したのは家族と同じ場所

アシュトンは一人残って男泣きをする様

地面に何度も拳を叩きつけては涙を零す、それの繰り返し

だが、不意に近くに気配を感じたアシュトン

その気配は…彼独特のもので…

アシュトンもやっとどこかで吹っ切れたようで、笑みを零して足早にその場を立ち去った

「じゃ…いってくるよ…ディアス」



『頑張ってこい…アシュトン』

『お兄ちゃん…だれ?あの人?』







『俺の仲間だ』








「アシュトンおそーい!!」


プリシスはあれからすぐに意識を取り戻して食欲旺盛


ディアスが埋葬された事を知って、やはりどこかやりきれない表情をしてアシュトンの胸で泣いた


オペラさんはなんだか自然を堪能したみたいで…


「えっと…他の皆は元気にしているの?」

オペラは不意に問うのだが、アシュトン達は苦笑いをするだけではっきりとは答えなかった


「あれ?それじゃ俺だけしか来てない訳か?」


アシュトンの横でひょこりと顔を出すボーマン

アシュトンが頷いてボーマンに振り返る

「先生〜一緒に行こうよ〜」

プリシスがおねだりする様にボーマンの腕を引っ張るが、首を横に振るだけ

「もうニーナに迷惑かけるわけにもいかないからな…

それとプリシスお前もいい歳になったんだからそういうのやめろ

だけど、お前いい女になってきたな!

どうだ?俺と1ラウンド…」


ズガッ


不意に飛ぶプリシスの溝うちパンチ

「ぐへッ…このやろう…冗談だっての」

プリシスはむきになりながらアシュトンの腕にひっつく

「もぉ〜!レディーに対してなんでいつもそうなのさぁ!

私にはちゃんとした彼がいるもん!べ〜!」

舌を出して挑発するプリシス、ボーマンは舌打ちをしている

「あはは;で、ボーマン先生は何しにアーリアまで?」

アシュトンは苦笑しながらボーマンに少し距離を置く

「ん、少しお前らが気になったのと…


なんと!!俺の二人目のベイビィちゃんが産まれてな…!」


ささっとエリスと、もう一人の娘の写真を取り出して語り始める

プリシスは無視、オペラはおめでとうを一言

アシュトンは無理やり聞かされている





「あれ?無人君修理したの?」

オペラの宇宙船に乗っかっている無人君を見て、アシュトンはプリシスに問いかける

「一応戦闘に備えなくちゃねー!」

宇宙船にお高い高機能のパーツが余っているてからと言ってプリシスは連日はりきって改造していた訳である

なんだか人型に近くなった分、少し可愛さがなくなったのは残念である

プリシスを言うに、無敵君に近い状態にしたと呟く

「じゃ、いきましょうか」

オペラが操縦席から二人に語りかける

二人は返事をして、ウェスタに手を振る

「レナに宜しく言っておいてくださいね〜!」

「は〜い!」

「俺の娘の話を代わりにクロード達に伝えるんだぞ!アシュトンー!」

「は、はーい;」


かくして…三人は地球に向かったわけである…








*こめんと*


今度はオペラさんキタァ!

なんだか星で色々とあったようですね…

まぁ、それは置いておきまして…

ディアスゥ!!!!!(泣

自分でやっておきながらも悲しくなってくるわけです

安らかに!

プリシスもなんだか無人君をやたらめったら改造したようですが

しっかりと扱えるのか…心配ですねー

それでは、短い第七部ですがこれにて!

皆頑張って!(無責任

次は第三章ではなく、二章の番外編になります

お楽しみにー


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