STAR OCEAN Sanctions of God







第二章 






第三部





---神護の森---


「……」

ディアスは小さな花束を持って、ある場所へ向かっていた

「父さん…母さん…セシル…」

ほっそりと呟くディアス

虫や鳥の鳴き声を耳に通しながら、蒼い月を見上げた

それは大変静かで…切ない空だった

ディアスが足を止める

小さな墓標に刻まれるディアスの家族

ディアスは屈んで花束をそこにゆっくりと置く

「俺は…強くなったかもしれないが…

その重ねてきたのは…

セシル達を守れなかった未練があったのかもしれない

今は信頼出来る仲間に囲まれている

背を重ねて生きていくというのも悪くないと感じるようになった

この力の本当の使い道は分からないが…

仲間の役に立てればいいかと思う」

どこか微笑を浮かべるディアス




『お兄ちゃん、強くなったね』




ディアスは立ち上がり後ろに気配を感じるが、振り向く事はなかった

ただ…


ディアスは呟く




「また来る」



と…















〜朝〜


「あら?おはようディアス、昨日はどうしてたの?」

ディアスは神護の森に行っていたと呟く

ウェスタは笑みを浮かべて朝ご飯を並べる

「セシルちゃんもきっとお兄ちゃんの成長振りには関心してるんじゃないかしら?」

ディアスはどこか呆れたような笑みを浮かべ、頷いた



たたっと音がして階段からアシュトンが降りてくる

駆け足でディアスの横に立つと息を飲んで言う

「あの剣は直った?」

ディアスは朝から晩まで、ほとんど寝ずに剣を打ち続けていた

「時間がなかったからな

少し粗いが、一応は繋げておいた」

アシュトンはディアスの手を掴んでぺこぺこと頭を下げる

「で、どこに?」

ディアスは玄関口のほうを指差す

そこには元の大剣が置かれていた

アシュトンは駆け足でその大剣の前に立ち、持ってみた

だが、それはただの大剣であった

「…なんの反応もない…か」

さっきまでの歓喜の声がなくなり、

アシュトンはうつむいたままそこで立ち尽くしていた







「ぁ…アシュトンッ………激し…ぎゃふんッ!!!」

寝ぼけながら枕を抱えていたプリシスは転がって、そのまま床に落っこちた

頭を押さえながら、昨夜と今がごっちゃになっているのを整理した

はぁーっとため息をつきながら、頬を赤く染めて窓の外を見た

どこか平和でいつも来る朝のような気がしたが…








ズガァァァンッ!!!!!!








「な、なんだ!?」

アシュトンはとてつもない地響きとともに我に返り、その大剣を手に取って、外へ出た

続いて、ウェスタの安全を確保したディアスが外にでる









こんな村に隠れていたのですか







そこにいたのはリヴァル



無差別に打ったミサイルが民家を直撃し、崩壊または半壊していた

「ディアス!!」

ディアスも剣を抜き、構える

「いくぞ!」

まずディアスが先制でリヴァルに突っ込んだ

ガキャァン

足の付け根を狙うも、腕で弾き飛ばされる

「無駄!無駄ですよぉ!!!」


ガキィン!

ガキャン!!

ズァアン!!


リヴァルは少しも怯むことなくディアスに重々しい攻撃を繰り出していく

それでもなんとか剣で受け止めるディアスだが、昨日の裂けた左手の傷口が開き始める

「ぐっ…!」

焦りの表情を浮かべるディアス、その表情を見てリヴァルは薄気味悪く笑う

「そんな腕じゃ無理ですよ!止めないと次は五体不満足になってしまいますよ!」

ガキン!

ガキャン!!

キン!!

キィン!

右手だけで攻撃に耐えるディアスだが、それにも限界がきていた

「ほら!昨日の強さはどうしましたか!?」

ロボット、機械と戦うことに慣れていないディアスはただ切れないボディーに悪戦苦闘していた

「ちッ…」

焦りの表情を浮かべたままのディアスは大振りな一振りを前かがみになりながら避け、直接中心部に剣を突き立てる


ガキャンッ!


鈍い音とともに、剣の刃がこぼれ、折れて刃先が空を舞った

ディアスは躊躇わずにその中心部に拳を叩きつける

ゴボンッ

の音とともにディアスの拳が砕け、とっさにそのまま後ろに飛ぶが…


ボキャッ


「哀れで仕方がありません

まぁ…昨日の傷でここまでやれば上出来です」

リヴァルはディアスを両拳で押しつぶす

色々な箇所の骨が折れる音が響くが、なんとかディアスは上半身を起き上がらせる

だが、追い討ちをかけるように右手で上から拳を振り上げた


ズガンッ!


ずっと大剣を見つめ続けていたアシュトンはなんとか吹っ切れ、大剣をその右腕に投げつけ、突き刺した

その右腕は衝撃でディアスをはずす

「あら…生きていたんですね?あのまま消えていれば済んだのに…お馬鹿ですね」

リヴァルは迫るアシュトンを見下し、大剣を引き抜こうとする

だが…

既にアシュトンはその大剣を掴む位置まで達していた

「はぁあ!」



バリバリバリッ!!!!!!



「ぐぁぁあ!!!」




大剣を掴んでボディに押し込んだアシュトンは素の持つ紋章術の波動を打ち込んだ

リヴァルは突然の大きな衝撃に怯み、アシュトンを振り払う

アシュトンはそれと同時にディアスを抱えて距離をとった




ブゥン…




着地したと同時に大剣は碧色の光を放つ


「こ、これは…」





『遅いぞアシュトン』

『待ちくたびれた』





心でギョロとウルルンの声が響く

アシュトンは口元を緩め、剣を振り上げる

「すいません、ディアスをお願いします」

ウェスタは何も言わずにディアスを抱えて家へ向かった









「さて…何か力を手に入れたようですが…

はたして、私に効きますかね?」



リヴァルは容赦なく肩や腕からざっと数十発ミサイルを放った







ズガガガガガガガッッッ!!!!!







「いくよ!ギョロ!ウルルン!!!」




*こめんと*


ディアッさんの心境の変化などを最初に入れてみました

セシルやら親が目の前で殺されたら私でもなりかねない…そんな気がしました

ですが、仲間や色々な経験をして、過ちや未練をなくしていく…

成長してくれたなと感じさせる前半です



とまぁ…リヴァルさんが来ちゃうわけですね

このまま放っておいてもらいたいものですね!(おぃ

一度は戦ったものの、一段と強くなったリヴァルロボ

ディアスさんは前の怪我で思ったようにはいかずにずたぼろに!!!

そして光だす大剣!特に日にちあらずして戻ってきた二匹!

でもアシュトンにとっては不安しょうがなかったはず!

さぁ!その力を見せ付けるんだ!という時に非常識にミサイル連打

頑張って!(無責任


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