STAR OCEAN Sanctions of God







第二章 






第二部




「く…」

ディアスの額には一筋の汗

消耗戦でありながら、相手は姿を変える度に元の状態に戻る

それに相手は機械、何をしてくるか分からない

剣でミサイルなどを切っては自滅になってしまう

それでもディアスはじりじりとリヴァルに近づいていく


「どうしたのですか?さっきまでの威勢は」


あざ笑うかのような表情でディアスを見下ろすリヴァル

先制されてはディアスに勝ち目がないことを分からせていた

「言っておきますが…

炎やら氷やら…剣なんて勿論効きませんからね?」

ディアスは半歩下がってしまう

剣撃でなく、鳳吼破でしとめようと考えていたディアスは苦い表情をしている

ちらりとアシュトンを見て位置を確認すると、ディアスは剣を上にかざす

一気にディアスの闘気が燃え上がり、鳳凰を形どる








「鳳吼破ッ!!!」








ズガァァァァアアッ!!


「無駄だと言っているのに…」

リヴァルは炎に包まれながらも、ニタリと笑い、炎を消し去る

「…逃げられましたか」

そこにディアスとアシュトンはいなくなっていた

リヴァルは無理に追おうとはせずに、そこでじっと空を見ていた



「きっと次に来てくれる方のほうが…楽しめそうですしね」
















---アーリア---




「あらあら!ディアス!どうしたの!?

それにアシュトンさんまで!」

レナの母ウェスタはパタパタと小走りで台所から現れた

「すまない…こいつを少し寝かせてくれないか…?」

ディアスは背負っていたアシュトンをチラリと見て、ウェスタにうったいかけた

「ぇ…えぇ!」

ウェスタはぱたぱたと上の階へ上がっていった

「ごめん…ディアス…」

「構うな」

アシュトンは頷くと、降りてきたウェスタに誘導されディアスはアシュトンをベッドへと寝かせた

「……アーリアはあまり被害を受けていないようだな?」

ウェスタは頷き、アシュトンの上に毛布をかける

「ぁ、すいません」

にっこり笑って、ディアスに顔を向けた

「神護の森に助けられたのかもしれません…」

ウェスタはどことなくさびしげな表情だが、笑っている

ディアスは口元を緩めると、アシュトンがディアスに問う

「皆は無事なの?」

ディアスはどことなく目を細め、仲間の報告をした

「セリーヌは…城にいたらしいんだが、襲撃された後の行方は分かっていない

チサトは重症で、ノエルが看病しているらしい

ボーマンはぴんぴんしていたな」

アシュトンは少し気がかりな表情をして、ため息をついた

ディアスは気が付いたように今度はアシュトンに問う



「ところで、双頭竜はどうした?」



アシュトンは自分が上向きで寝ている事に気く

背中に二匹の感触もない

「えッ!!!げほッ!げほ!」

思わず叫んだアシュトン

その声にウェスタは驚きながら、首を傾げている


「そ、そんな…!ディアス…!僕の近くに碧色の大剣落ちてなかった…!?」


ディアスは頷くと、腰から碧色の大剣を取り出す

だが、無残にも半分に折れていた


「…ぅ…うぁあ!ギョロ!!ウルルン!!!げほッ!!げほ」


3つの魂が一つになった大剣、あまりに大きい波動を打ち出したために、耐え切れなくなったようだった

アシュトンは瞳から雫を落とすと、無理に身体を動かしながらも大剣をギュッと抱えた

ディアスとウェスタはただ黙ってる

「どうすれば…どうすれば元に…」

とりつかれた頃のアシュトンとは大きく違い、今では二匹は身体の一部分でありながら、最高のパートナーであった

それゆえ、自分の背中にいないと落ち着かない、というか当たり前が当たり前でなくなったのだ

だが、大剣を元に戻せば背中に戻るという保証はない

「……半分に折れたぐらいなら、俺が直してやる

その後は自分で考えろ」

ディアスなりの気遣いをうけて、アシュトンは頷き、深い眠りについた
















---翌日---



---エクスペル大気圏---


「ぅそーー!なんでー!!操縦が効かないのぉーッ!」

プリシスはワープジャンプを繰り返し、エクスペルの大気圏付近まで来ていたが、

入ろうとした際に、操縦が効かなくなり、慌てて脱出する準備を進めていた

「まさか…」

最悪の事態を踏まえ、プリシスはフェイズガンを装備し、旧無人君に乗り込む

そして…






ズガーンッ



「予想着地地点が結構狂ってしましましたね」

リヴァルはゆっくりながらも、南へと向かった






神護の森付近になんとか着地した無人君とプリシス

頭を押さえながらも、そこに無人君を置き、アーリアへ向かう

「いつつ…今だに無人君使いこなせないんじゃ、無敵君とか無理そー…」

変な心配をしながら、橋を渡り、プリシスはまず駆け足でレナの家を訪ねてみた



<トントン>

「はーい」

ガチャリとドアを開け、ウェスタが顔を覗かせた

「あらープリシスちゃん!大きくなったわねー!」

どうもと言いながら苦笑いでコメントをごまかすと、プリシスは真剣な表情で言う

「アシュトンいませんか?」

率直でウェスタも戸惑っている

「すいませんでした…おじゃましました

いるわけないか…」

たまたま落ちた神護の森で最初に尋ねたレナの家にいるわけがないと、

プリシスはぽてぽてと次にあたってみようと足を運ぶ

「いえ、いますよ

ディアスも一緒ですけど」





「ほ、本当ですか!?」




ウェスタが頷くと同時にプリシスはおじゃましますを早口で言って、

そのままウェスタの横を抜けて行った

「突き当たりの部屋よー?」

返事も忘れているが、プリシスは満面の笑みで部屋のドアを開けた








「アシュトン…?アシュトン…!!!!?」




そこには虚ろな瞳でベッドで窓の外を眺めるアシュトンの姿、どこか違和感がある

プリシスの声でぱちくりと瞬きをすると、微笑んでくれた

そして手を差し出してくれる


「ひぅッ…」

その場でプリシスは何も言わずに、アシュトンの胸に飛び込む

アシュトンはプリシスの頭に頬をすり寄せ、プリシスの背に手を回す

そして、無事であることを確認するかのようにプリシスはアシュトンに負けないぐらいにギュッと抱きしめる

「アシュトン…アシュトン……」

その自分を呼ぶ言葉ひとつひとつがアシュトンを刺激する

愛しくてたまらなく…涙が止まらなかった

プリシスは肩をギュッと掴み、アシュトンはプリシスの頭を優しく撫でる

アシュトンとプリシスは愛おしい感触を久しぶりに感じながら、アシュトンはプリシスの顎を優しく上げ

親指でプリシスの唇に触れる

とろりとした表情でプリシスはアシュトンを見つめた







「ひぅ…アシュトン…………

って!ギョロと…ウルルン…が見てるんじゃ…?あれ?あれ?」

アシュトンは今日までの出来事を簡単に説明した





パシンッ!!



「馬鹿アシュトン!!!ディアスが来ないで死んじゃってたらどうするの!!?」

アシュトンは床で正座しながらベッドで足を組むプリシスの説教を喰らっていた

「それは…まぁ…戦士として……いいかなと…」

プリシスが余計顔を真っ赤にさせた、さすがに目に涙がたまり始めていた

「何が誇りよ!私が一人になっても…ぅ…いいっていうの…?」

あわあわしながら大袈裟を連発しているが、プリシスはついに切れた


「大袈裟大袈裟って!!!そんな…そんな、私を軽く考えてるんだ…そっか!へぇー!」


「だ、だからそういう捉え方が…;」

プリシスは混乱しながらも涙いっぱいでベッドの上からアシュトンに飛び込む



「馬鹿!馬鹿!馬鹿!馬鹿!アシュトンの馬鹿ぁあ!!」



プリシスがアシュトンにしがみついて泣きじゃくった

やはりまだどこか子供っぽさが残っているプリシスにアシュトンは含み笑いをした

そして優しく包み込む

「プリシス…今度は無理しなように気をつけるよ」

「絶対…だよ」

「約束」

「えへへ…アシュトン…んッ」













---夜---




「あら…?アシュトンさん、もう起きてて平気なんですか?」

ウェスタが少し心配そうな表情で見つめるが、アシュトンは苦笑いで返す

「なんとか…、でもプリシスが激し……ぐぇッ!」

プリシスが横で真っ赤になりながら、アシュトンの足を踵でグリグリと踏み潰していた

ウェスタは含み笑いをしながら、料理をテーブルへと運んだ







*こめんと*


リヴァルロボから結局逃げてしまった二人、やはりそれが最善策だと思います

ディアスも仲間の事考えるようになったんですね〜(しみじみ

運んだはいいんですが、ギョロウル消えたーー!!(ぐぇ

まぁ、おっかけたらこんな感じになってしまうのかな?

ということでアシュトンの背中が軽く!!

それを想像すると、常に前によろける始末ですね!

というか!!ギョロウルは無事なのか!?

ディアッさん頑張ってください!!(無責任

あれですね…アシュプリですいません

BSをそのまま引っ張った形なんですが、ちょーっと…まぁあれですね…(何

ラヴい…///

ということで頑張っていきましょう!



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