第一章 ハジマリ 第二部 秘密裏 -Secret back- 一つの星の繰り返される過ちを絶つ戦い(SOBS)から1年 12人の英雄と言われた私達はやっとそれぞれの生活を手に入れていた____ だが…リヴァルとの再開と共に…運命の歯車は動き出す 再び、果てしない長い長い旅への出発 ---銀河連邦本部 A区三番地 ケニー家--- とにかくまずはすき焼きをいただくという事で、レナとイリアさんが手際よく準備をし 皆の前に大きな鍋が置かれる 「おばさんのすき焼き大好きなんです!!」 ”おばさん ”という言葉に一瞬イリアが落ち込んだように見えるが、 イリアは笑顔で食べ始めるプリシス達を見つめた 「本当…良い仲間を持ったわね…クロードも」 独り言のように呟いたイリアの一言に、隣にいたレナがエプロンを外しながら頷いて見せる 「私達もクロードと出会わなかったら…エクスペルと一緒に消えてましたから…」 レナは笑顔でいるわけではない、少し悲しみを含んだ表情で皆を見つめていた 「でも、きっかけをくれたあなた達には本当に感謝しなくちゃいけない あの子がここまで成長してくれるとは思わなかったわ… 本当、ロニキ…父親みたいな軍人らしくなって」 レナが唇をかみ締めて頷いたかと思うと、うつむいて目の涙を拭う イリアがレナの様子を見て笑顔でレナの肩を抱く 「いつも言ってるけど軍人の連れ添いっていうのは、常に不安と隣り合わせ… ね…レナ…私もいるし、皆もいる だからもっとリラックスしなさい」 レナは口元を緩めてイリアに頭を下げると、エプロンを置いて席に着く 「さ、お母さんも食べましょう」 レナが元気にイリアに手招きをし、イリアも一気にテンションを変えて元気にプリシス達とすきやきをたいらげた リヴァルはイリアにこれまでの事を簡単ながら説明する 「それは…事実でいいのよね?」 イリアの揺るがない真剣な眼差しと共に、対極して座るリヴァルがコクリと頷く 少し悩ましい表情の後にイリアが腕を組んで答える 「正規の方法でこの地球を守るすべはないわ」 その場にいた全員が驚いて、不安にかられる中…イリアは人差し指を立てて微笑した 「アポトロディウスは確かに連邦内で論議されている… でも一人の少女の証言だけで連邦軍は動かせないし ましてや敵の手先としてリヴァルを拘束する可能性がある まず、連邦最強を誇るシールドに守られた地球の軍人は平和ボケでどうかしてるから… あてにしないほうがいいわよ? そこで、私の知り合いの上司に…話をつけてみるわ でも…正規じゃない方法で守ることになっちゃうんだけど大丈夫?」 その言葉にリヴァルがガタンと椅子から勢いよく立ち上がる 「お願いします!レオン達を!この地球を…守りたいんです!!」 その意気込みにイリアは言い返すまでもなくココロを落ち着かせると、優しい表情のレナの顔を見やった 「レナ?急遽だけど明日…マーベリック総司令とコンタクトをとるから…分かってるわね?」 少し困惑した様子のレナは少しばかりためらった後に真剣な表情で頷く 「分かりました…」 リヴァルがよく分からない表情でレオンの肩をとんとんと叩く 「マーベリック総指令って方が守ってくれるんですか?お偉いんですか?」 レオンが苦笑しながら窓越しに夜の町並みを見つめた 「偉いのも確かだけど…どんな逆境でも耐えうるっていう凄い方でね…どんな病気などにもかからない… そして、幾千の戦を潜り抜けてきた…そんな伝説で連邦の覇王って言われてるんだ はっきり言えば無敵っていうのかな…どんどん進化していける人… 今や銀河連邦の総司令にまで上りつめる」 プリシスがにやにやしながらリヴァルの肩にぽんと手を置く 「クロードの家系のケニー家とは昔からの付き合いらしくて… それでちょっと正規じゃない方法でマーベリック総指令と コンタクトを取って交渉してくれるみたい!」 それでもよく分かってないのかリヴァルは一応相槌をうっていた 「とにかく…アポトロディウスとかをどうにかして欲しいって偉い人にかけあってみるってこと!」 リヴァルが理解したのか、大きく頷いてイリアとレナに大きく頭を下げる 「ありがとうございます!!」 イリアが礼儀正しく頭を下げるリヴァルに頭を上げるように言いながら、頭を撫でた レナはどこかその真剣さにふふっと笑っている 「でも…なんで私の言うこと信じてくれるんですか? それに…神の制裁なんて誰も信じてくれないような内容なのに…」 リヴァルのふとした質問にイリアが一度レナや皆を見た後に微笑んで見せた 「あなたの事はどんな人か皆から聞いてるし… クロードやレナが宇宙を救ったのも聞いてる… 何より…」 イリアはリヴァルの髪を十分に撫でると自らの拳を叩きつける 「これでも私はそれなりの経験をしてきたのよ?」 くすくす笑うプリシス、レナとレオンはうんうんと頷いて見せた 「私達より昔に世界を救った英雄の一人ですからねー!」 元気よく言い放つプリシスにイリアはなんだか馬鹿にされたような気がしてか 少しばかり睨みを効かせたメンチをきかせる 「ふぇぇ…」 プリシスは縮まった ---翌日 銀河連邦本部 絶対防衛ラインSランク総司令塔 会議室--- 相当厳重なセキュリティーなどを抜け、絶対防衛ラインSランク総司令塔の上層部しか使わない会議室… イリアを筆頭にレナ、レオン、プリシス、リヴァルが会議室に入っていく 「よく来たな…他の者は下がってよい」 それまで連れ添っていた数人の軍人はマーベリック総司令の指示で下がった 「お会いできて光栄です…マーベリック総指令」 イリアの敬礼と共にレナ、プリシス、レオンが敬礼、見習ってリヴァルが敬礼する どこか暗がりで様々な情報が行きかうモニターが数十… だが突然明るくなって全てのモニターが閉じた 椅子から立ち上がってマーベリック総指令が五人に相槌をうつ 敬礼していた五人が敬礼を止めて息をつく 「英雄達が一同に集まるとどこか違和感を感じる… あまりに突然過ぎてスケジュールでの連邦議会の長引きが決定だが… まぁ…Sランクの緊急事態ということだからな その事実…他の者には話していないな?」 ピリピリとした雰囲気にイリア以外はどこか緊張で動けずにいる マーベリック総指令がどこか笑っているが、一息ついてイリアの回答を待つ 「はい…昨晩、総司令に事実報告する際もランフォード准尉が 全て完璧なセキュリティーかけていましたので…」 マーベリック総司令が突然笑い出したかと思うとレナを見つめる 「クク…ランフォード准尉は最初、軍に入った時は適当にやって… 軍事機密情報まで抹消する機械オンチだったというのに… イリアの教育がしっかりしているようだな」 レナが顔を真っ赤にしてうつむいている様子を見て、イリアが頭を撫でて慰める 「そのオンチを逆手にとったらこの技術力ですから…凄いものです」 全員がリラックスした所でマーベリック総司令が全員に背を向けてモニターを出す 「まず、これを見て欲しい…」 それはアポトロディウスと思わしき巨大生物によるテトラジェネスでの被害 市民の不安をかりたたせるこの情報は全て機密になっている 「テトラジェネスでおこった突然の襲撃… ”アポトロディウス”という生物の情報と報告された事実と完全に噛み合うのだ…」 イリア、そして全員が固唾を飲んで聞き入った 「オペラ・ベクトラ、エルネスト・レヴィードの住まう場所が最初に襲撃された」 レナ、プリシス、レオン、リヴァルがその事実に不安が募る 「あ、あの…その二人は今は…?」 レナが強張った表情で質問したが、マーベリック総指令は首を横に振った 「行方不明となっている」 レナ達は動揺を隠せずにいたが、マーベリック総指令の口元を緩めた表情に緊張を緩める 「君達が生存を信じないでどうするのだ まず地球に迫るアポトロディウスについて対策を取るためにここに来たのだろう?」 イリアは相変わらない真剣な表情で頷き、レナ達も大きく頷いた 「マーベリック総指令に時間を取ってもらっているということを忘れるな」 後ろから聞こえる声、振り返るプリシスとレオンはその人物に驚いて、 どうしていいものか、考えたあげくその声の主に敬礼をする リヴァルは首をかしげた状態でレナ達の後ろにいつのまにか立っていた 白髪の小柄な少女に目を向ける 「どちら様…?ですか?」 そのリヴァルの反応にマーベリック総司令が笑いながらその少女に自己紹介を要求 「アレーン・バークタイン…まぁ…どこにでもいる科学者だ」 荒々しい口調ながらリヴァルは頷いてぺこりとお辞儀をする その恭しい様子にレオンが苦笑いで小声で答えた 「り、リヴァル…?一応この人…この銀河連邦では一番偉い科学者なんだよ… 今の銀河連邦のエネルギーから全部受け持つ…」 「聞こえているぞレオン・D・S・ゲーステ もう一度言う… マーベリック総指令に時間を取ってもらっているということを忘れるな」 話途中に顔を除かれてレオンは仰け反ってリヴァルに支えられ、イリア、プリシスに笑われた マーベリック総指令がどこかすまなそうにアレーンに頭を下げる 「忙しいところすまないな…一分一秒無駄に出来ない頭脳を借りるのは惜しいが… この作戦の指導者は他の者には頼めない…君の助けを無くしては成り立たないのだ」 先ほどまでとは違う優しくも力強い表情でアレーンは敬礼した 「テトラジェネスの事実での検証でアポトロディウスの存在を認め アレーンの調査でワープを繰り返しながら地球へ向かう未確認性物体を確認した 早期に発見できた事を感謝したいが…計測したところ…」 マーベリック総指令がアレーンに相槌をうつ アレーンは右手からデバイスを取り出してモニターに出し、話し始めた 「アポトロディウスは生物でありながら多段ワープを繰り返し、色々な誤差時間を省いて 後215935.349秒、約二日と半日で地球圏に到達、無論テトラジェネスでの破壊力を見るに… 地球のシールドは破壊することもできるし、無視してワープする事も出来る この地球地上にワープなんかされたら地球に多大な被害を及ぼす事は事実だ 連邦のエネルギー炉などに反作用してブラックホールなど起こされた日にはどうしようもない 一緒に自滅などそこまで馬鹿でないだろうと思うが、馬鹿なら諦めるしかないな」 アレーンはマーベリック総司令と目線を合わせる 一見、荒い言い方で説明しているが、堅苦しいより全然分かりやすい… そうレナは感じていた、イリアはどこか余裕の表情で落ち着いている… レナもそれを見て少し心を落ち着けた 「続けてくれ」 頷くアレーンは説明をしっかりとした面持ちで続ける 「敵の基本目的は、この宇宙を救ったと言われる英雄12人の抹殺 地球には4名… そのうちテトラジェネスの二人が行方不明 エクスペルの他6名とは連絡の取れない状態だ」 プリシスが目を見開いて動揺し、背中に嫌な汗がつたう… それはレオンもレナも一緒のはず… 「う、嘘!じゃあ最近連絡取れないのって…!!」 いつものエクスペルからの受信不良だと思っていたプリシス いつの間にかアレーンの肩を掴んでいたプリシスだが 「今、やらなければいけないことがあるはずだろうが」 アレーンの鋭い眼差しによりプリシスは引くほかなかった 心を大きな不安が覆っていく… 「この情報は確実とは言い難いが… あれだけ化け物能力なアポトロディウスがまだいるなら可能であろう 最終目的…”神の制裁 ”と呼ばれる宇宙の文明崩壊 これのために厄介だと思われる英雄を消すという… なんとも律儀な話だが… これは後ほど考えていく… まず、降りて来た際の対処法だ…」 アレーンがまた違うモニターを使って解説を始める… 「この周辺は連邦本部の心臓… ここで戦うのは地球規模の問題に発展する さすがのマーベリック総司令も多大な責任を負う事に成りかねない よって、お前達には違う場所で待機して貰う必要がある まぁ…所構わずアポトロディウスがこの地に降りてきたら…不祥事では済まされない… よって、秘密裏で動く最低限の前線は動かしておくつもりだ コホン…アポトロディウスは人で立ち向かえる大きさの相手じゃない 秘密裏な為に正規の軍用艦、及び軍用航空機がなどが使えないのだ… 地球が滅ぶか滅ばないかの問題ではあるが 負けるつもりはない… 連邦の”最終兵器 ”があるからな」 不安の募るレナ達ながら、モニターに映し出されたのは… 「無敵君…?」 プリシスが製作した中の無人君の到達点… 完全な人型で、エナジーストーンを応用した動力源、凄まじい破壊力に連邦に没収されていた物… 「名称MTK…人型兵器としては唯一緊急用としてだが、銀河連邦が認めた最終兵器であり… なにより使い方次第では神にも悪魔にもなれる力を持っている これでアポトロディウスと戦って貰うことになる」 どこかプリシスを横目で見ながらアーレンはモニターで今までの人型兵器について語りだす 「授業で習ったと思うが、連邦は今まで、人型兵器は戦争を生むという思想が根付いているというのもあり 戦争でしか扱われない人型兵器に注がず、戦艦等、輸送、新たなエネルギー、ワープ技術の進歩に力を入れた…そして………」 プリシスがぼーっとアレーンの話を聞き流し…そのモニターを見つめながら…涙を零した 無敵君を作ってプリシスは相当なバッシングを受けたのだ…そして地球を滅ぼすとまで言われ… 目線を下ろすとアレーンが笑みを浮かべながら強い眼差しで答える 「ふむ…この連邦に没収される程の物を作って、皆に批判されたと聞く… 色々なバッシングや虐めにもあったそうだな だが…私は素晴らしいと思っている」 アレーンはそっと右手を差し出していた プリシスは元気な笑顔でいるつもりなのに… いつのまにか崩れた表情を隠しながらギュッとアレーンと握手する 「こんな偉大な人に…言って貰えると…凄い嬉しいです…!」 アレーンはプリシスの握る手に視線を落としながら呟く 「まだまだ私は偉大ではない…過信するほど自惚れてはいないがな… 今の科学者は私の応用理論を理解してこそ優等生と認められているが… まるで自分がやったかのような技術発表をする者などごまんといる だがお前は未開惑星の頃からずっと追い続けてきた物をこの地球の技術を生かして作り上げた そしてMTKは今この時の唯一の希望なのだ… もちろん、お前が試作段階まで作り上げたマナ・クリーナーも大きく評価する 一つだけ言っておこう… 自分自身の力でその境地に辿りつけない者は科学者だとは思っていない それを踏まえて… お前は立派な科学者だ」 レオンもということなのか、アレーンはレオンにそっと笑みを零す プリシスが一瞬唇をかみ締めてアレーンの右手を強く握り締めると、涙を拭い 顔を上げて力強い眼差しで答える 「ありがとうございます!」 アレーンは微笑んだかと思うとキリッとした真剣な表情に戻り説明を続けた 「ふふ…もちろんこのMTKにはノイマンが乗って貰う…」 その発言にプリシスが飛び上がって喜ぶ姿を… レナ、レオンがほっとした様子で見つめ、リヴァルもどこか嬉しそう… 実の母親のように心配していたイリアも胸を撫で下ろした ふむと頷きながらマーベリック総指令がモニターにもう一機の機体を映し、語りだす 「MTKが最強の機体と言えどもノイマンはMTKを連邦の技術部に没収された事で、 後二日で感覚を思い出せるか分からない… そこで…アレーン達研究班が秘密裏に独自に設計開発していた人型兵器…カルナス改良型NOVAを一機追加導入し 英雄の一人としてクロード・C・ケニー少佐に乗って貰うことにした」 おぉとプリシスが言う中、イリアはレナを見やる 笑ってはいるが…どこか…悲しみ混じりの笑顔だった… マーベリック総指令がモニターで説明しながらレナに歩み寄る 「すでにケニー少佐にはNOVAのテスト起動実験などを行って貰っている ランフォード准尉…君は確か射撃の特待だったな? 君をNOVAの狙撃…ん…」 イリアの目線に気付いたのかマーベリック総指令は私とした事が…と呟きながら もう一度レナを見やり、イリア、リヴァルにも目線を配った レナはその気遣いにどこか胸が苦しくなったのか…胸元をギュッと掴んでいる… 「ランフォード准尉はSランクのオペレーティング技術者として 発進及び各機体へのオペレーティングを頼みたい… 勿論連邦一とまで言われたたイリアにもな そしてリヴァル…ランフォード准尉の手助けを頼みたいのだが」 リヴァルが元気良く頷く…レオンが苦笑い アレーンがリヴァルに問う 「確かお前達でも倒すのが困難と言われる…ヴァン…その他2名と そしてお前の半身が現れるらしいが… 実戦に秘密裏なために勿論、軍隊を動員できない… その者達は…残ったゲーステだけで対処できるか?」 リヴァルは頷きたかったが…うつむいてレオンの服の裾を掴んで引っ張った レオンもいぶかしそうな表情で確信を持って頷けない… アレーンがその反応で相手の力量をある程度予測すると…ポツリと呟く 「バッカス…そういうことだ」 ブゥォオン…
「えぇ!?」 そこに誰もいなかった筈なのに…突然姿を現した男に いぶかしい顔をしていた筈のレオンが一番驚いていた レナ、プリシス、リヴァルも共に唖然としている 顔以外は鋼で…ロボットのようだが…見た感じ…怖かった マーベリック総指令が皆のその唖然とした様子に笑い アレーンがそのバッカスと呼ばれた男にコクリと頷いてみせる そのアレーンに相槌をうって皆に自己紹介を始めた 「バッカス・D−79だ 驚かせてすまないが…今回は人手が足りない場合の補助員として招かれ… 以後君達のサポートをする事となった」 マーベリック総指令は微笑みながらバッカスに語りかける 「この者達となら…また熱きものを感じる事ができるはずだ 対人戦ではリュウマも参加する… バッカスと一緒に戦えると喜んでいたぞ?」 まるで友人かのようにマーベリック総指令と話すバッカスを レナ達は余計に何者なのか怖くなってきていて… 「この者達と…そして、ミスタ・リュウマと一緒に戦えるとなると… やはり胸から熱きものを感じられずにはいられない…」 バッカスが胸に手を当ててうんうんと頷いていた 「久しぶりねバッカス…ロニキスも色々とお世話になったようで… ところでロークの猫さん見つかった?」 気軽に話すイリア 「いや…乗せた船がブラックホールに吸い込まれたらしい…」 首を振って受け答えするバッカス… アレーンが笑いながらバッカスの鋼の体を叩きながら補足する 「戦闘では先ほどのようにステルス機能を使いこなし、裏の作業をやってもらうことがほとんどだ… 後、このバッカスの存在自体が秘密裏でな…私と極一部の軍人しか知らない… それに、こいつはこう見えて科学者でな…私よりも優秀だからな? 戦歴だってマーベリック総司令よりはるか上をいく…」 頷きながら笑うマーベリック総指令とアレーン… レナが苦笑い、リヴァルがクエスチョンマークと共に笑っていた 「マーベリック総指令より戦ってて…アレーン連邦科学理事長より…優秀…?」 プリシス、レオンに至っては、アレーン自体が神的存在だというのに…訳が分からなくなっていた マーベリック総指令が納得したように頷くと、上着の軍服を手に取った 「基本的な作戦内容、機体の操縦者と、これからの方向性を分かって貰えただろうか? アポトロディウス以外の戦闘は、ゲーステ、バッカス、私の息子なんだがね…リュウマに出て貰う」 とにかくヴァン達の戦いでは相当な自信を持てたレオン 全員が了解し敬礼する 「すまないが、少々時間が押していてな…私からの報告、提案は以上だ… 作戦自体の細かい内容説明はアレーンが引き続き話してくれると思う… 私はその作戦を踏まえながら審議を兼ねて議会に行って来る 後は頼んだぞアレーン」 その去る姿に全員が再び敬礼 出て行くマーベリック総指令に数人のエリート兵士が付き添っていく… 静まり返った会議室でのレナの第一声 「あの…バッカスさんて… 何者ですか…?」 うんうんと頷く一同… バッカスはアレーンと一度目を合わせると頷いて答える 「私は今は訳あって連邦の指揮下にいるが、元はENU…モーフィスの人間だ この事実はミスタ・エ…ごほん…マーベリック総指令とミス・アレーンしか知りえない まず…む」 アレーンにバッカスは口を塞がれた 「長くなるからやめてくれ…」 バッカスが無言で頷くと、未だ疑問が残るレナ達に語りだす… 「ミス・レナ… ENUのモーフィスは君と同じ元は惑星ネーデの者だ」 レナは目をパチクリさせながら…ENの意味を知った 「エナジー…ネーデ…」 続く___ † 蒼衣こめんと † 動き出した運命の歯車 地球を…仲間を守るためにレナ達はマーベリック総司令とコンタクトを取り 連絡の取れないエクスペルに不安を抱きながらも 無理だと思われていた戦いが現実味を帯びていく… アポトロディウスはプリシスが作り出したMTK(無敵君) アレーンの研究チームが独自に作り上げたNOVA(正式名称:カルナス-ノヴァ) で戦い…ヴァン達にはレオンを含め、バッカス、総司令の息子…リョウマが参戦する事となった バッカスがネーデ人…? ちょうどSO4が盛り込めるところで止めておいて良かったです! 分かる方には楽しんでもらって…分からない方には分かりやすく書いていきたいと思います! さぁ…SOSOG+SO4ということで…濃い内容で…本当に冒険らしく…! 元のSOSOGを超える大作にしていきます!! でもこの続きはSOSOG本編が終わってから…! こうご期待!!! 2009/03/13 蒼衣翼 管理人の励み、意欲になります!ご感想等、誤字脱字あれば下部の拍手でお聞かせください その他小説自体の御意見もよろしければどうぞ…! ↓
back