頑張れ!ソフィア






長い戦いの後…


---地球---

「え!?今日一緒に洋服見に行こうって約束したでしょ!?」

ソフィアは今にも飛び掛かってきそうな勢いでフェイトに詰め寄った

「ごめん!本当に今日は駄目なんだ!」

なにやら忙しそうに玄関で靴に足を押し込むフェイト

ソフィアは腰にエプロンをつけながら今日のお弁当を作っているようだった

お箸を右手に持ったまま左手でフェイトの袖を掴んだ

「本当に!本当にごめん!あ!にゃんこ!」

「え!?」

片足でふらつきながら靴を押し込み、ソフィアが油断した瞬間にフェイトは逃げ出した

「じゃ!いってくる!」

「あ!ちょっと!酷いよフェイト!」

お箸を落としながらもフェイトを掴もうとするが、まんまと逃げられてしまった

「はぁぁ…もぅ…最悪」



「ふぁんでいふも!ほうやっへ!(なんでいつもそうやって)」

がむしゃらに、朝早くから作っていた弁当を自棄食いしていた

「やっと帰ってこれたらと思ったら…

毎日お出かけお出かけ…

んぁー!んー…やっとあの戦いで勇気が出たと思ったのに…」

≪前々から薄々気づいていた感情

勇気出せない自分に嫌気がさしていて…

変われた気がした…んだけど…≫

「はっ!最近…!なぜかおしゃれして出かけていくのはなぜ!?

もも!もしや!!!」


ほわわ〜ん♪(回想〜


「フェイト君♪」

「なんだぃ♪僕のプリンセス!」

「大好きよ〜!」

「僕もだょー!」

(終了



「い!いやぁぁ!!そんな…酷い…!」

妄想にふけっているソフィアはすぐに我に返り、ただならぬ早さで着替え、家から飛び出して行った




「はぁ…はぁ…やっと追いついた……」

なんともなぁな髪型になってしまっているソフィアだが、焦らず髪を直し、こそこそとフェイトを見守った

「なんで……なんでよりによって待ち合わせ場所で有名な…場所…」

いつの間にか涙目になりつつあるソフィアだが、めげずにフェイトを見つめた

「男のお友達でありますように…男のお友達でありますように…」

フェイトが顔を上げ、近寄る人物に立ち上がって笑顔を向けた

「お待たせフェイト」

「全然、じゃ行こうか」

そこに現れたのは…マリアであった





「るるる〜…ららら〜…

よし!負けないもん!マリアさんとはただ…ただ…

お買い物してるだけだもん!

っとあぁぁぁぁ〜…私よりマリアさん優先…うぅ…」

そんな感じで落ち込みと復活を繰り返しながらもこそこそ着いて行った


「これ…どうかな?」

試着室で着替えたマリアはフェイトに少し露出度の高くきわどい服を披露して、物陰に隠れた

「は、恥ずかしい…」

そんなマリア見て苦笑いでごまかしながら、顔を赤く染めていた

この時点で嫉妬率が相当いっちゃったわけだが、今の作戦は…


ほわわ〜ん♪(妄想


「今日は楽しかったねマリア」

「えぇ…」

「「あの…!」」

「くっ、ふふ」

「あはは」


「ふぇ〜い〜とぉ〜!」

「うあ!ソフィア!!」

「楽しかったでしょう〜?さぁ〜私とも一緒に楽しもうね〜」

「うぁ…!」

ズガガガガガガガガガァン!!!!

終了)

「ざまぁ見るがいいわぁ〜」

不気味な笑い声で笑うソフィアの側には誰も近寄らなかった



「やっぱり猫かな」

「分かった、これください」

≪むきぃぃぃ!猫かぶちゃって!何が、「猫かな」よ!≫



なんだか昼食を食べたりなんだりこそこそしているのが悲しくなってくるわけだが、やはりめげずに

一日頑張ったわけである。

「今日は楽しかったよ、ありがとうマリア」

「ふふ、私も楽しませてもらったから」

少し路地に入ったあたりで二人は話こんでいた

ソフィアは今日何回血管がはちきれたか分かったもんじゃないし

今この時点でソフィアの顔がどのようにゆがんでいるかは分からない

勇気がでてやっと二人の前に駆け出して行った

「ちょ、ちょっと!何二人でこそこそしているの!」

「そ、ソフィア!?どうしてここに!?」

フェイトがすごい表情で驚いている一方、マリアは含み笑いをしていた

「ソフィアー着いて来てるのばればれよー

負のオーラをむんむん出して…本当面白い子…

さぁーて、私はお邪魔なのでおいとましますかね」

マリアはフェイトに笑って見せると背中をぽんと押す

この時点で二人は何か悟っているようだった

「きょ、今日はごめん!そ、その…

今日はソフィアの誕生日じゃないか?

だから誕生日プレゼントを買うのに付き合う代わりに一日マリアに付き合ってたんだ…」

フェイトはこんな感じ?とでも言いたそうにマリアを見ても肩を上げられるだけであった

「それで…これ、いつも世話になってるから」

取り出したのは今日買った猫のアクセサリー、フェイトはなんとも気恥ずかしそうにソフィアに手渡した

「…マリアさんとは何の関係もないんだよね?」

「うん」

マリアが少しだけ俯いて唇を噛み締めている

フェイトはソフィアが落ち着いた事に安堵し、ソフィアはなぜか無表情でアクセサリーを握っていた

「フェイト?」

「ん?き、気に入らなかった?;」

「誕生日は先週よぉぉおお!!!」






「本当にすいません…いえ…忘れて…うぐぁ!

はい…忘れていました、いでででででで」




反省会を自宅で行いながらもちゃっかりアクセサリーは大事に身に着けるソフィアであった







*こめんと*


予定通り

このようなありきたりなシチュエーションになってしまいました

少しでも共感してもらえればいいかなぁっと思います

ソフィアが怖いw




back