すたーおーしゃん








---ラクール城下町---



「クロード・・・?」

疲れきった体を休めるということで、私達はラクールで一時の休息をとっていました。

若者チームは元気に歩き回って、楽しんでいるようだけど

セリーヌさんなどの『そろそろ腰にき始める。寝ていたい。』などと嘆くそろそろあれなメンバーは、ベンチで空を見上げていたり

人を観賞しながら、頭の中でいろいろといちゃもんをつけている始末です。

そんな中・・・

私とクロードはいつも通り、色々な話で盛り上がっていたのですが…

「ぁ・・・あぁ、ごめん」

さっきまで私はクロードの歩幅を合わせるのもやっとだったのに、今じゃクロードが時々足を止めている

私は元気になってもらいたくて、テンションを上げて話を持ち上げたりしてみた

「そうだね」

クロードも懸命に笑顔で答えてみせる

そんな笑顔を見ていると私まで無性にテンションが下がってしまう

「もぉーどうしたのー?クロード」

私に無理に付き合ってくれているのかもしれない

本当は疲れていて、私を気遣ってくれているのかもしれない

「ん?大丈夫だよ」

そう言いながら少しテンションを上げて歩き始める

何か悩んでいるのかもしれない

「本当に元気なさそうだよ?何か悩んでるの?聞くよ?」

私まで心配そうな表情でクロードに言うのはあれなので、笑顔で質問してみるが

やっぱり返答は変わらず

どこか上の空で周りを見渡す始末だ

話してくれない・・・

じゃぁ・・・・相談するに値しないのかなぁ・・?


はぁ・・・


「クロード・・・戻ろう?疲れてるみたいだし・・・ゆっくりしたほうがいいよ」

ね?と付け足して、少しだけクロードの手を引いた

その手は最初会った頃とは比べ物にならないくらいに大きく感じ

ドキっとする鼓動を感じながら、動かないクロードを見上げて首を傾げた

なぜかどこかを向きながら顔を曇らせている

「クロード?」

「れ、レナ・・実は僕・・・」

どぎまぎしているは気のせいだろうか

その次の一言で少女的な発想を膨らましながら、妄想についつい走ってしまう自分

頬を赤らめて、私自身も顔を反らしてしまった

クロードは髪を無性にかきながら、目線を反らしている

「えっと・・・」

なんだか、こう

はっきりしてくれない、じれったいクロードはあまり好きになれない

男ならズバズバーッと言いうものだと私は思っている

「はっきり言ってよ・・・クロード」

決心したようにクロードは握りこぶしを作った後に、力を抜いた

私を見つめる瞳に私は吸い込まれそうになりながら、言葉を待った



「僕・・・帰るんだ。地球に。」



「ぇ・・・・」

チキュウという場所がクロードの故郷だと聞かされた事はあった

里帰り・・・?

ここからそんなに近いのかな?

色々考えながらも、クロードを見据える

「その・・・皆にはもう言ってあるんだ」

皆?

言う必要性なんかあるのかな?

私が最後・・・・なの・・・?

「話が見えないよ・・・クロード」

クロードは顔を伏せて目線を反らした

「これからって所なのかもしれないけど・・・

僕は帰らなくちゃいけない・・・」

クロードが始めた旅、本当にこれからだというのに・・・

理由は・・・

帰らなくちゃいけない


嫌だよ、クロード

せっかく旅をしてきた仲間なのに・・・

仲間・・・だけかな・・・?


「そ、そうなんだぁー、そうしたら私達が頑張らなくちゃねー」

「・・・皆に気を使わないために、今日の夜に出ようと思うんだ」



私は何を返答すればいいか分からずに俯いたまま唇を噛み締めていた



どうすればいいんだろう・・・



どうすればいいの・・・?



意味分からない



冗談にしか聞こえない・・・



聞こえないんだから・・・




クロード・・・





「ぷっ、あははは!冗談だよー冗談!」

「ふぇ・・・!ひ、酷いー!クロードの馬鹿ー!」

「れ、レナ可愛い!あははは!」

可笑しなぐらいに笑って私の頭を撫で回して、からかうクロード

私はポカポカと殴って馬鹿やらなんやらを連発した

そんな笑顔を見ていると、やはり私も口が緩む

それも冗談って言われないか、ひやひやしたけど



クロード・・・



今度クロードが本当に帰るときは・・・


私も連れて行ってくれるかな・・・?



見せてくれるかな?




クロードの言う・・・・・






STAROCEANを・・・









「少し気が落ち着いたよ・・・ありがとうレナ」

「ぅん」

そう言いながらクロードの溝に肘鉄をかますレナであった






*こめんと*


さりげなーく描こうと思ったのですが、なんだかそっちな方向へいったので

これでよし!




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